総合型選抜の活動報告書の書き方|構成・例文・活動の選び方

総合型選抜の活動報告書の書き方|構成・例文・活動の選び方

※この記事には一部PRが含まれます。

総合型選抜の活動報告書で迷いやすいのは、「何を書けるか」より「自分の経験のどれを選び、どう文章にするか」です。

目立つ受賞歴や役職がなくても、部活動や学校行事、探究、資格取得などから題材を探せます。

ただし、大学によって設問や書式は異なります。

この記事では、募集要項の見方から活動の選び方、文章の組み立て方、例文、「書くことがない」ときの経験の探し方まで、下書きを始められるところまで具体的に解説します。

記事のポイント

  • 活動報告書に何を書くかがわかる
  • 自分に合う活動の選び方がわかる
  • 例文を自分の経験に置き換えられる
  • 実績がなくても材料を見つけられる

総合型選抜の活動報告書は何を書く?最初に確認すること

志望大学の募集要項を開いて活動報告書の指定様式や記入ルールを確認する受験生の様子

活動報告書には、全国共通の書式や文字数があるわけではありません。

文部科学省の令和9年度(2027年度)参考様式でも、総合的な探究の時間や部活動、生徒会活動、ボランティア、大会・コンクール、留学・海外経験などが活動例として示されています。

大学入試に関する制度や最新の実施要項は、文部科学省の大学入試情報提供サイトでも確認できます。

志望大学の募集要項・指定様式を確認する

最初に見るのは、志望大学の最新年度の募集要項と指定様式です。

大学によって、活動を複数入力する形式もあれば、一つの経験を詳しく書かせる形式もあります。

例えば、現在公開されている慶應義塾大学SFCのオンライン出願項目では、「活動報告自己評価」は200字以内、「活動記録」は最大10セット入力できる形式です。

2026年夏秋AOは2027年4月・9月入学を対象としています。

筑波大学の2027年度AC入試では、活動経過報告書は所定様式1ページで作成し、自己推薦書本文や添付資料はA4サイズで提出するなど、細かな規定があります。

私は指導の際、こうした違いを整理するため、活動報告書を次の3タイプに分けて考えてきました。

  1. 項目列挙・証明重視型
  2. 自由記述・プロセス重視型
  3. テーマ指定・小論文連動型

これは大学の公式分類ではなく、指定様式を読み解くために私が指導上使ってきた整理方法です。

「事実を並べる欄なのか」「一つの経験を掘り下げる欄なのか」を見極めてから書き始めると、後から全面的に書き直す事態を避けやすくなります。

活動名より自分の役割・行動・工夫を書く

活動報告書を添削していると、部活動名、大会名、ボランティア団体の説明に多くの文字を使い、本人の行動がほとんど書かれていない原稿があります。

設問が活動の過程を求めているなら、読み手が知りたいのは団体の紹介ではありません。

見るべき材料は、

  • 自分は何を担当したのか
  • どんな課題に気づいたのか
  • 何を考えて行動したのか
  • うまくいかないときに何を変えたのか
  • その結果、何が変わったのか

といった本人の行動です。

例えば、「サッカー部で3年間頑張りました」だけでは、本人が何をしたのか分かりません。

「練習中の声かけが少ないことに気づき、練習後に部員同士で課題を共有する時間を提案した」と書けば、本人の役割が見えてきます。

活動数・文字数は大学の指定を優先する

「活動は3個書けばよい」「400字程度が一般的」といった一律の基準で決めない方が安全です。

慶應義塾大学SFCのように複数の活動を入力できる形式もあれば、限られた記述欄で一つの経験を深く説明する形式もあります。

したがって、

「何個書くか」
「何文字書くか」

を先に決めるのではなく、大学側が用意した欄の数、設問、字数制限から逆算します。

200字の欄と800字の欄では、同じ経験でも書ける深さがまったく違います。

活動報告書・自己PR・志望理由書の役割を分ける

同じ部活動経験を複数の出願書類で使う場合でも、それぞれの役割は分けて考えます。

私が指導で伝えてきたのは、「カメラの焦点を変える」という考え方です。

書類主に焦点を当てるもの
活動報告書過去に何を考え、どう行動したか
自己PR経験から分かる現在の強み
志望理由書将来の目標と大学での学び

例えば、部活動の改善経験なら、活動報告書では「何を改善したか」を中心にします。

自己PRや志望理由書そのものの詳しい書き方まで広げると、活動報告書のテーマから外れるため、この記事では役割の違いだけ押さえておきます。

複数の活動から何を書く?題材を選ぶ判断基準

複数の高校生活の経験から活動報告書に書くべき題材の優先順位を検討している高校生

部活、ボランティア、文化祭、資格などが複数あると、「どれが一番有利なのか」と迷いがちです。

私は実績の大きさではなく、大学の設問に合うかを前提に、「学問親和性」と「行動の深さ」の2軸から候補を比較してきました。

学問親和性と行動の深さの2軸で比較する

最初に、大学の設問や指定様式に合う活動かを確かめます。

そのうえで見るのが、

「志望分野との接点があるか」
「自分の試行錯誤を具体的に話せるか」

という2点です。

これは大学の公式評価表ではありません。複数の候補から「どの経験なら自分の行動を具体的に書けるか」を整理するときに、私が指導上使ってきた考え方です。

活動候補 大学の指定・設問との一致 志望分野との接点 行動プロセスの書きやすさ 題材を選ぶときの視点
部活動 活動報告書の対象例として示されることがあります。実際に記載できる内容は募集要項・指定様式を確認します。 活動内容や志望分野によって異なります。 課題への工夫や改善、周囲への働きかけがあれば具体化しやすい題材です。 自分で課題に気づき、何を考えて行動したか説明できるか
探究活動・課題研究 文部科学省の活動報告書イメージ例でも、学内活動の一例として課題研究等が示されています。 テーマによっては志望分野との接点を整理しやすい活動です。 問い・調査・検証・修正などの過程を説明できる場合があります。 自分で問いを立て、調べ方や考え方を工夫したか
文化祭・委員会 学校内での活動として記載できる場合があります。対象範囲は大学の設問を優先します。 担当した内容やそこで得た問題意識によって異なります。 調整・改善提案・役割分担など、自分の行動があれば具体化しやすくなります。 自分の役割と、周囲にどう働きかけたか説明できるか
ボランティア 文部科学省の活動報告書イメージ例でも、学外活動の一例として示されています。 活動内容や志望分野との関係によって異なります。 参加した事実だけでなく、自分なりの気づきや行動があると具体的に整理できます。 参加中や参加後に、自分から考えて行動したことがあるか
資格・検定 資格・検定欄や活動実績欄が設けられている場合があります。記載方法は大学の指定を確認します。 語学・国際系など、資格と志望分野に接点がある場合があります。 合格した事実だけでなく、学習方法の改善や試行錯誤まで説明できると整理しやすくなります。 取得までにどんな課題があり、学習方法をどう工夫したか

※この表は大学共通の評価基準ではなく、複数の経験から活動報告書の題材を選ぶための整理例です。実際に記載できる活動、活動数、文字数、提出方法は、志望大学・学部の最新の募集要項と指定様式を優先してください。

例えば、経営学部志望で、ダンス部、ボランティア、文化祭係、資格の経験があるとします。

「どれが最も立派か」ではなく、組織運営、課題改善、人との調整などを自分の行動として詳しく説明できる経験がないかを見ていく方が、題材を絞りやすくなります。

一番大きな実績だけで選ばない

私が相談を受けてきた中でも、「一番すごい実績を書かなければ」と考える生徒は少なくありません。

しかし、大会入賞歴があっても、

「大会に出ました」
「頑張りました」
「忍耐力が身につきました」

だけでは、本人の行動が見えてきません。

反対に、役職や賞がなくても、

「練習方法の非効率に気づいた」
「自分で記録方法を変えた」
「周囲へ提案した」
「うまくいかず方法を変えた」

といった過程があれば、自分の経験として具体化できます。

題材に迷ったら、「その経験について5分間、自分が何を考えて何をしたか説明できるか」を一度考えてみてください。

活動を何個書くかは指定欄から決める

活動数にも全国共通の正解はありません。

複数の入力欄が用意されていれば、各欄の設問に合う活動を分けて書くことがあります。

自由記述の単一欄なら、複数の経験を詰め込みすぎると、一つひとつの行動が薄くなることがあります。

その場合は、指定された設問を満たせる範囲で、前述の2軸から特に掘り下げやすい経験へ絞るのも一つの方法です。

活動数ではなく、「大学が何を尋ねている欄なのか」から決めるのが先です。

総合型選抜の活動報告書の書き方を5ステップで解説

活動の棚卸しから設問照合・課題整理・深掘り・下書きへと進む活動報告書作成の5ステップ図

題材を決める前に文章を書き始めると、途中で「何を書きたかったのか」が分からなくなることがあります。

実際の指導では、活動を洗い出し、大学の設問と照合してから文章化する順番で進めてきました。

STEP1|高校生活の活動を棚卸しする

最初は、書類に使えるかどうかを考えず、高校生活で取り組んだことを書き出します。

文部科学省の参考様式でも、総合的な探究の時間、部活動、生徒会、ボランティア、大会・コンクール、留学などが活動例として示されています。

例えば、

  • 部活動
  • 生徒会・委員会
  • 文化祭などの学校行事
  • 探究・課題研究
  • ボランティア
  • 資格・検定に向けた学習
  • 学外で継続してきた活動

などを、高1から現在まで時系列で並べます。

この段階では、「大した実績ではない」と自分で消さないことが大切です。

候補を選ぶのは次の工程です。

STEP2|大学の設問と活動候補を照合する

棚卸しした経験を、大学の出願書類と照らし合わせます。

見るのは、主に次の2点です。

  1. 活動報告書の設問
  2. 大学・学部のアドミッション・ポリシー

アドミッション・ポリシーにある言葉を、そのまま文章へ貼り付ける必要はありません。

「主体性」と書かれているから「私は主体性があります」と書くのではなく、それを裏付ける自分の行動があるかを探します。

複数の候補が残れば、前章の「学問親和性×行動の深さ」で比べると整理できます。

STEP3|自分の役割と課題を整理する

次に、団体全体の実績と自分自身の行動を分けます。

「吹奏楽部が全国大会へ出場した」
「文化祭に3,000人来場した」

という事実だけでは、自分が何をしたのか分かりません。

そこで、

「自分の担当は何だったか」
「そのとき何に困っていたか」

まで掘り下げます。

役職がなくても構いません。

「後輩の練習を毎回見ていた」「連絡漏れを減らすため方法を変えた」など、自分が実際に関わった部分を探します。

STEP4|工夫・結果・学びまで掘り下げる

材料が見つかったら、次の順に並べます。

  1. 課題
  2. 考えたこと
  3. 行動
  4. 結果
  5. 学び

ここで特に大切なのは、「行動」を飛ばさないことです。

「部員がまとまっていませんでした。

話し合いの大切さを学びました」では、その間に何をしたのか分かりません。

「意見が分かれていたため、一人ずつ話を聞いた」「共通する意見を整理した」と書けば、本人の動きが伝わります。

数値で示せる事実があれば使えますが、無理に数字を作る必要はありません。

STEP5|指定様式に合わせて下書きする

ここまで整理してから、文章にします。

指定文字数いっぱいに埋めることより、設問へ必要な情報が入っているかを優先してください。

短い欄なら背景説明を削り、自分の行動を残します。

長い欄なら同じ意味を言い換えて増やすのではなく、試行錯誤した過程を詳しくします。

下書き後は「大学が尋ねていることに答えているか」をもう一度読み返します。

活動報告書の基本構成|課題・行動・結果・学びで整理

活動概要から課題・行動・結果・学びへと論理的に展開する活動報告書の基本構成ブロック図

自由記述欄と項目別の記入欄では、材料の置き方が変わります。

どちらの場合も、大学指定の設問が最優先です。そのうえで、自分の行動が読み手に伝わる形へ整理します。

自由記述型は5要素で組み立てる

自由記述欄なら、次の5要素に分けると下書きを作りやすくなります。

  1. 活動の概要・期間・役割
  2. 直面した課題
  3. 工夫したこと・行動
  4. 結果・変化
  5. 活動から得た学び

例えば、部活動なら、

「3年間サッカー部に所属した」
↓
「練習後半に声が減ることが課題だった」
↓
「振り返りの時間を提案した」
↓
「部員から改善案が出るようになった」
↓
「課題を共有して改善する重要性を学んだ」

という流れです。

5項目を同じ分量で書く必要はありません。

活動の説明より、課題に対して自分がどう動いたかが見えるように配分します。

項目記入型は設問ごとに材料を分ける

大学所定の様式には、「活動内容」「役割」「成果」のように欄が分かれているものもあります。

この場合、自由記述型と同じ文章を各欄へ分割するだけでは不十分です。

私は添削で、

「活動内容欄に学びまで全部書いている」
「成果欄に同じ行動をもう一度書いている」

といった原稿を何度も見てきました。

「この欄では何を聞かれているのか」を一つずつ読み、材料を振り分けます。

活動説明より自分の行動を中心にする

活動報告書でよくあるのが、所属団体の説明が長すぎる原稿です。

例えば、子ども食堂について、

「地域の子どもに食事を提供する活動で、毎月○回開催されています」

と詳しく説明しても、それだけでは受験生自身について分かりません。

団体の説明は状況が分かる範囲にとどめ、

「自分は何を担当したか」
「何に気づいたか」
「自分から何をしたか」

へ早めに移ります。

書き終えたら、「主語が団体ばかりになっていないか」を読み返してみると、余分な説明に気づきやすくなります。

総合型選抜の活動報告書の例文|部活・学校活動・探究

部活動や探究活動など様々な高校生活の経験を題材にした活動報告書の例文イメージ

ここからは、活動を文章へ変えるイメージをつかむための例文です。

いずれも説明用に作成した架空の例で、実在の生徒の文章ではありません。

内容を写すのではなく、「課題→行動→結果」のつながりに注目してください。

部活動の例文|役職や受賞歴がない場合

「私はテニス部の一般部員として3年間活動しました。練習後半になるとミスが増えることに気づき、練習後の振り返りで自分のフォームと疲労時の動きを記録しました。記録方法を部員にも共有したところ、互いに課題を話し合う機会が増えました。この経験から、自分で課題を整理し、周囲と共有しながら改善する方法を学びました。」

この例には、部長や大会入賞といった実績はありません。

それでも、

「気づいた」
「記録した」
「共有した」

という本人の行動があるため、何をした人なのかが分かります。

文化祭・委員会活動の例文

「文化祭実行委員として広報を担当しました。前年は校内の場所が分からないという来場者の声があったため、案内図の見直しを提案しました。他の委員と意見を出し合い、案内係の配置も変更しました。この経験から、自分の案だけを通すのではなく、周囲の意見を取り入れながら改善する大切さを学びました。」

「文化祭を成功させました」だけで終わらず、何を問題と考え、どう働きかけたのかを入れています。

文化祭で役職がなかった場合でも、自分が担当した仕事の中で工夫したことを探せます。

ボランティア・探究活動の例文

「地域の子ども食堂で配膳のボランティアを続ける中で、食事の前後に宿題をしている子どもがいることに気づきました。そこで、空いている時間に学習を手伝えるか運営者へ相談しました。許可を得た後は、子どもの様子を聞きながら支援方法を変えました。この経験から、相手の状況を知ったうえで行動を考える必要性を学びました。」

ボランティアに参加した事実だけではなく、参加中に何へ気づき、自分から何をしたかを中心にしています。

なお、単発参加でも記載できるかどうかは大学の設問によって異なります。

資格・学習活動の例文

「英検準1級を目指して勉強していましたが、一度目は不合格でした。結果を見直すと長文読解に時間がかかっていたため、毎朝15分程度、英文を読んで要約する練習を続けました。学習方法を見直した結果、次の受験で合格できました。この経験から、結果だけでなく原因を分析して方法を変えることの大切さを学びました。」

資格の場合、「英検準1級に合格しました」だけでは結果の報告になります。

不合格後に何を分析し、どのように勉強方法を変えたのかまで書くと、本人の行動が見えてきます。

例文を自分の経験へ置き換える方法

例文で借りてよいのは「構造」です。

文章そのものや出来事を借りるのではありません。

例文を次の5つに分解して、自分の事実へ入れ替えてみてください。

  • 活動:何をしていたか
  • 課題:何に困ったか
  • 行動:自分で何をしたか
  • 結果:何が変わったか
  • 学び:そこから何を考えたか

「テニス部」を「吹奏楽部」に変えるだけでは、自分の活動報告書にはなりません。

自分だけが実際に経験した出来事へ置き換えることが大切です。

活動報告書に書くことがないときの経験の見つけ方

特別な受賞歴がなくても日常の継続や小さな工夫から活動報告書の材料を発見する様子

「大会実績も役職もないので、書くことがありません」と相談されることがあります。

そんなとき私は、いきなり実績を探しません。

「続けたこと」「変えたこと」「立て直したこと」「自分から調べたこと」の順で聞いてきました。

3年間で最も長く続けたことを探す

最初の質問は、「高校生活で一番長く続けてきたことは何か」です。

例えば、

  • 毎日の読書
  • 学習記録を使った勉強の改善
  • 部活動で続けた自主練習
  • 委員会や係で継続した仕事

などが候補になります。

続けたことなら何でも活動報告書に書けるわけではありません。

大学の設問に合うことが前提です。

そのうえで「続けるために自分がどんな工夫をしたか」まで思い出せる経験を探します。

自分でやり方を改善した経験を探す

二つ目は、「今までのやり方を自分で変えたことはなかったか」です。

大きな改革である必要はありません。

「委員会の連絡漏れが多かったため、共有方法を変えた」
「部活の準備に時間がかかるため、役割を分担した」

といった小さな改善もあります。

重要なのは改善の規模ではなく、自分が問題に気づき、考えて動いた事実があるかどうかです。

失敗から立て直した経験を探す

成功体験だけを探す必要もありません。

検定の不合格、部活でレギュラーから外れた経験、学校行事でのトラブルなどからも材料が見つかります。

私が聞くのは、「失敗したあと、どうやって立て直したのか」です。

原因を考え、練習方法を変えた。
誰かに相談した。
やり方を一度捨てて別の方法を試した。

こうした過程があれば、試行錯誤を具体的に振り返れます。

授業・探究で自主的に調べた経験を探す

四つ目は、「先生から言われた範囲を超えて、自分から調べたことはないか」です。

例えば、探究活動で、

「参考文献を追加で読んだ」
「自分でアンケートを作った」
「学校外の人へ話を聞いた」

といった経験です。

特別な賞がなくても、自分で疑問を持ち、行動を広げた事実があれば題材候補になります。

「何もない」と感じたときは、実績ではなく行動から高校生活を振り返ってみてください。

自分の活動の選び方や、活動報告書のまとめ方に迷う場合は、総合型選抜専門の対策サービスを利用する方法もあります。

ホワイトアカデミー高等部では、出願書類を含む総合型選抜対策を行っています。

添削で多かった活動報告書の3つのNG例と直し方

初稿でありがちな失敗文をプロの視点で合格水準の記述へと修正する添削指導のイメージ

私が活動報告書の初稿を添削してきた中では、「実績の羅列」「抽象的な感想」「志望分野への無理な接続」の3パターンが繰り返し見られました。

文章力の問題というより、何を書く書類なのか整理できていないことが原因です。

NG1|実績や成果の羅列で終わっている

「県大会ベスト8」
「部長を務めた」
「資格を取得した」

と並べても、本人が何をしたのかまでは分かりません。

実績を書くなら、その前後にある自分の行動まで掘り下げます。

「県大会ベスト8に進出した」だけで終わらず、「チームのどんな課題に対して、自分が何をした結果なのか」を加えます。

NG2|抽象的な感想だけで終わっている

「協力の大切さを学びました」
「諦めない心が身につきました」

という文章もよく見ます。

間違いではありませんが、その人固有の経験が伝わりにくい表現です。

「意見が対立したため、一人ずつ話を聞いた」
「役割を再分担し、全員が参加できる方法を考えた」

のように、感想の根拠になった行動を書きます。

NG3|志望分野との接点が見えない

活動と志望学部を無理に結び付ける必要もありません。

例えば、

「野球部で精神力を鍛えたので経済学部でも頑張れます」

では、野球と経済学とのつながりが見えません。

部費の配分を考えた経験から資源配分へ関心を持ったのであれば、その経験は経済学への興味につながる可能性があります。

接点がないのに無理に作るのではなく、活動中に実際に生まれた疑問や関心から考えます。

見直したいパターン 典型的な初稿 改善するときの視点
実績・成果の羅列 「県大会ベスト8に進出し、主将を務め、優秀選手賞を受賞しました。」 実績だけで終わらせず、どんな課題があり、自分がどのような役割で何を考え、どう行動したのかを加えます。
抽象的な感想 「仲間と協力することの大切さを学びました。」 誰とどのような問題に直面し、自分が何を提案・調整したのかまで具体化します。学びは、その行動から分かったこととして書きます。
志望分野への結びつけが抽象的 「部活動で身につけた体力を、大学でも生かしたいです。」 無理に志望分野へ結びつけず、活動の中で実際に生まれた疑問や関心があれば、その経験と学びたい内容との接点を具体的に整理します。

※この表は大学共通の採点基準ではなく、活動報告書を添削するときに「本人の役割や行動が具体的に伝わっているか」を見直すための整理例です。活動報告書の記載内容や評価方法は大学・学部・選抜方式によって異なるため、志望大学の募集要項・指定様式を優先してください。

自分の原稿が近いパターンに当てはまるなら、まず「自分はその場で何をしたか」を一文足すところから修正してみてください。

文字数・書式への合わせ方と提出前チェック

完成した活動報告書が大学の指定様式や提出条件を満たしているか最終確認するチェック作業

文章ができても、指定様式に合っていなければ提出書類として完成とはいえません。

文字数だけでなく、証明資料の扱いや提出方法まで大学ごとに異なるため、最後は内容と形式を分けて点検します。

短い文字数では活動と行動を優先する

200字程度の欄では、すべてを詳しく説明できません。

そのため、活動団体の長い説明は削り、

「何が課題だったか」
「自分は何をしたか」
「何を得たか」

を優先します。

例えば、「○○部は部員50人で、毎週6日活動しており……」と背景説明に字数を使いすぎると、自分の行動を書く余地が減ります。

読み手が状況を理解するために必要な情報だけ残すのが基本です。

800字では試行錯誤と変化を具体化する

800字程度の欄では、短文より詳しく過程を書けます。

ただし、「とても」「本当に」「強く感じました」と表現を増やして文字数を埋めても、情報量は増えません。

長い欄では、

  • 最初に何を考えたか
  • 一度目の方法で何がうまくいかなかったか
  • なぜ方法を変えたか
  • 周囲とはどう調整したか
  • 結果を受けて何を考えたか

まで掘り下げます。

文字数が増えた分だけ、経験の解像度を上げる意識が必要です。

指定様式・文字数・証明書類を確認する

大学によっては、活動報告の内容を裏付ける資料についても細かな指定があります。

関西学院大学の2027年度探究評価型入試では、発表実績を証明する客観的資料がない場合、担当教員が実績内容を記載し、責任者の氏名・役職を直筆で記入したうえで学校印を付す方法が示されています。

筑波大学の2027年度AC入試では、活動経過報告書を所定様式1ページで作成し、自己推薦書本文と添付資料をA4サイズに統一します。

提出資料は長辺2か所に穴を開け、紐などで綴じる規定もあります。

いずれも2027年度の大学公式資料に基づく内容です。

出願年度が変われば規定も変更される可能性があるため、実際の出願では必ずその年度の募集要項を基準にしてください。

自分の役割と行動が伝わるか確認する

最後は、文章と提出条件を分けて点検します。

チェック 提出前に確認するポイント
□ 志望大学の最新年度の指定様式に合っている
□ 文字数・行数・入力欄などの条件を守っている
□ 団体の説明ではなく、自分自身の行動が主語になっている
□ 活動の中で自分が担った役割が具体的に分かる
□ 課題に対して、どのように工夫し行動したのかが伝わる
□ 人数・期間・頻度など、記載した数値に誤りがない
□ 「頑張った」「大切さを学んだ」など抽象的な感想だけで終わっていない
□ 調査書・志望理由書など、他の提出書類と事実関係が矛盾していない
□ 必要な証明資料について、署名・捺印・形式・提出方法などの条件を満たしている

※1つでも迷う項目があれば、その部分だけ原稿や募集要項へ戻って確認してください。提出条件は大学・学部・入試年度によって異なるため、最新年度の募集要項・指定様式を優先します。

一つでも「説明できない」と感じた箇所があれば、その部分だけ原稿へ戻ります。

全文を何度も書き直すより、弱い箇所を特定して直す方が進めやすくなります。

【オンライン総合型選抜専門塾】

合格保証・返金制度あり!

総合型選抜と公募推薦対策ガイド
無料でプレゼント
↓↓↓

【Q&A】活動報告書で最後に迷いやすい疑問

活動報告書の重複利用や面接での質問など出願直前の疑問に答えるQ&Aセクションの図解

本文を書き終えた段階でも、「別の書類と同じ活動を使ってよいのか」「面接で聞かれるのか」といった疑問は残ります。

ここでは、書き方そのものとは少し離れるものの、提出前に確認しておきたい4点に絞ります。

同じ活動を別の出願書類でも使えますか?

A. 大学の募集要項や設問で重複が制限されていなければ、同じ活動を別の出願書類で扱うことはできます。

同じ文章をそのまま使い回すのではありません。

活動報告書では「過去に何をしたか」、自己PRでは「その経験から分かる自分の強み」、志望理由書では「大学で何を学びたいか」へ焦点を変えます。

最終的には、志望大学の設問と記入上の注意を優先してください。

志望学部と直接関係ない活動でも使えますか?

A. 活動名が志望学部と直接つながっていなくても、設問に合えば題材候補になります。

経営学部志望だからといって、経営に関する活動しか書けないわけではありません。

部活動の中で予算、組織運営、情報共有などに関わった経験があり、そこから実際に関心が生まれたのであれば接点を説明できます。

反対に、接点がない活動を無理に志望分野へ結び付ける必要はありません。

活動報告書は面接でも質問されますか?

A. 総合型選抜では、出願書類の内容を踏まえて面接で質問される場合があります。

文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項では、総合型選抜で面接による評価を行うことが定められています。

活動報告書の内容がどのように質問されるかは大学・学部によって異なります。

提出した経験について、

「なぜその方法を選んだのか」
「うまくいかなかったとき何を変えたのか」

と聞かれても、自分の言葉で説明できる状態にしておくことが大切です。

例文はどこまで参考にしてよいですか?

A. 参考にするのは文章の構造までにしてください。

「活動→課題→行動→結果→学び」という流れは利用できます。

例文にある出来事、数値、役割、固有名詞を自分の経験のように書くのは避けます。

活動報告書は自分自身の経験を伝える書類です。

文章をきれいに見せることより、実際に自分がしたことを正確に書くことを優先してください。

まとめ:総合型選抜の活動報告書の書き方

活動報告書の準備を整えて自信を持って下書きの執筆へと踏み出す受験生のイラスト

活動報告書で大切なのは、目立つ実績を探すことではありません。

志望大学の指定を把握し、自分の経験の中から設問に合う題材を選び、そこで何を考えてどう動いたのかを具体化することです。

活動報告書を書くときの重要ポイント

活動報告書を書くときは、次の3点を軸にしてください。

  1. 志望大学の募集要項・指定様式を最初に読む
  2. 複数の候補は、大学の設問との一致に加え、学問親和性と行動の深さから比べる
  3. 実績や感想だけで終わらず、課題・行動・結果・学びまで整理する

文部科学省の参考様式に活動例はありますが、実際の提出形式や評価方法は大学ごとに異なります。

全国共通のテンプレートへ無理に当てはめず、志望大学が何を求めているかを起点に考えるのが基本です。

迷ったときの判断基準と次の行動

まだ何を書くか決まっていなければ、文章を書く必要はありません。

最初に志望大学の募集要項を開き、活動報告書の設問・欄・文字数を見ます。

次に高校生活を振り返り、

「長く続けたこと」
「自分で改善したこと」
「失敗から立て直したこと」
「自分から深く調べたこと」

を書き出してください。

その中から、大学の設問に合い、「自分が何を考え、どう動いたか」を具体的に説明できる経験を選びます。

題材が決まったら、「課題→考えたこと→行動→結果→学び」の順にメモを作ります。

そこまでできれば、活動報告書の下書きを始める準備は整っています。

執筆者プロフィール

文系科目担当の編集員 桐生智花

※この記事は、総合型選抜・学校推薦型選抜に精通した神崎悠真が執筆しています。志望理由書や自己PR、活動報告書、面接、小論文など、出願から選考までに必要な対策について調査・分析した知見を記事に反映しています。

神崎悠真は、総合型選抜・学校推薦型選抜を中心に、大学ごとの入試制度や選考方法、出願書類、面接・小論文対策などの情報を整理・分析しています。受験生が「何を、いつまでに準備すればよいのか」を具体的に判断できる、わかりやすく実践的な情報提供を心がけています。

予備校オンラインドットコム:公式サイト、公式Instagram

姉妹サイトのご案内

中学受験や高校受験に向けた塾選びや学習方法については、姉妹サイト「塾オンラインドットコム」でも情報を発信しています。

小学生・中学生まで、それぞれの学年や学習段階に合わせた勉強法や進路情報を継続的に発信しています。

▶ 小・中学生の塾選び・勉強法なら!塾オンラインドットコム