日本史・世界史どっち?【無料診断テスト】3分でわかる後悔しない5つ基準

日本史・世界史どっち?【無料診断テスト】3分でわかる後悔しない5つ基準

※この記事には一部PRが含まれます。

日本史と世界史、どちらを選べばいいのか迷っていませんか。

「日本史は漢字、世界史はカタカナ」「今の授業がわかりやすい方で決める」だけでは、選んだ後に合わないと感じることがあります。

この記事では、20問の無料診断で自分の学習タイプを確認したうえで、志望大学の入試条件や自学自習との相性など、後悔しないための5つの基準から選び方を解説します。

診断結果が同点だった場合の決め方も紹介します。

記事のポイント

  • 自分に向いている歴史のタイプがわかる
  • 後悔しないための5つの判断基準を確認できる
  • 日本史と世界史のつまずきやすいポイントがわかる
  • 同点や迷ったときの具体的な決め方がわかる

【無料診断テスト】日本史と世界史どっち向き?20問でチェック

スマートフォンで歴史の適性診断テストに取り組んでいる高校生の様子

自分がどちらの学び方に近いかは、感覚だけでは意外とわかりにくいものです。

まずは20問の診断で、思考のクセを確認してみましょう。

20問で日本史・世界史の向き不向きを診断

この20問は、編集部で生徒の科目選択を見てきた経験をもとに作った簡易チェックです。

医学的・心理学的な適性検査ではありません。

漢字が得意かカタカナが得意かだけでは、実は適性はあまり測れません。

指導現場で重視してきたのは、興味の対象そのものよりも「情報をどう整理するのが好きか」という部分です。

一つのテーマを深く掘り下げるのが好きか、複数の地域を同時に見比べるのが好きか。

この違いが、日本史・世界史それぞれの学びやすさに関わってきます。

以下の20問に、直感で「はい」「いいえ」で答えてみてください。

日本史寄りかどうかをチェックする10問です。

「当てはまる項目にチェックを入れて、最後にチェック数を数えてください。」

チェック日本史向きの傾向
1つの人物や事件について、背景まで詳しく知りたくなる
大河ドラマや歴史小説など、日本の物語に触れるのが好き
神社仏閣や城、古い町並みを見ると由来を調べたくなる
「なぜこの制度ができたのか」という経緯を追うのが好き
同じ時代の政治・文化・経済のつながりを考えるのが楽しい
漢字の読み書きに、特に強い苦手意識はない
日本の歴史上の人物で、すでに知っている名前が多い
一つのテーマをじっくり掘り下げる勉強の方が集中できる
地図より、人物同士の関係や流れを図にする方が理解しやすい
古文や日本文学にも、多少なりとも興味がある

続いて、世界史寄りかどうかをチェックする10問です。

チェック世界史向きの傾向
地図や地球儀を眺めるのが好きで、位置関係を覚えるのが苦にならない
海外の映画や小説、ニュースに触れる機会が多い
「同じ時期に、別の国では何が起きていたか」を考えるのが楽しい
世界遺産や異文化の風習に興味がある
複数の国や地域を横断して、関係性を整理するのが好き
カタカナの人名・地名を覚えることに、特に強い苦手意識はない
貿易や戦争、宗教の広がりなど、国同士の力関係に関心がある
留学や海外の出来事について、調べたくなることがある
地理の授業や地図帳を見るのが、比較的好きな方だ
複数の情報を並べて比較する勉強の方が頭に入りやすい

診断結果は日本史寄り・世界史寄り・同程度の3タイプ

採点方法は、単純にYESの数を数えるだけではありません。

日本史ブロックのYES数から、世界史ブロックのYES数を引いた「得点差」で判定します。

この3点という区切りは、あくまで便宜上の目安です。

判定タイプ得点差の目安傾向
日本史寄り日本史ブロックが世界史ブロックより3点以上多い一つの流れを深く追う学び方が合っている可能性
世界史寄り世界史ブロックが日本史ブロックより3点以上多い複数地域を俯瞰する学び方が合っている可能性
同程度得点差が2点以内どちらの学び方にも興味を持てる可能性

得点差が2点以内の「同程度」タイプは、決して珍しい結果ではありません。

指導現場でも、両方に強く興味を持つ生徒は一定数います。

この場合の決め方は、第6章で詳しく説明します。

診断結果だけで科目を決めない

ここで一つ、はっきり伝えておきたいことがあります。

この診断は、今の興味の傾向を確認するための材料の一つにすぎません。

点差を科目選びの結論にはせず、次の5つの基準を確認するための入り口として使ってください。

実際の指導現場で科目選択の相談を受けるときは、好き嫌いだけで判断させることはしませんでした。

確認していたのは、志望大学の入試方式や配点、英語や現代文など他教科との学習バランス、そして自分の力で資料集や一問一答を続けられるかという3点です。

診断で「日本史寄り」と出たとしても、志望校の入試で日本史が使えなければ意味がありません。

逆に「同程度」だったとしても、他の条件を確認すれば自然と結論が出ることも多くあります。

次の章では、この診断結果が示す学習タイプの中身を、もう少し具体的に見ていきます。

日本史向き・世界史向きの特徴を学習タイプで比較

日本史向きと世界史向きそれぞれの情報整理の特性を比較しているイメージ

診断結果が出たら、次はその傾向が実際の学習の中でどう表れるのかを確認しましょう。

向き不向きの本質は、興味の対象より情報整理の仕方にあります。

日本史向きは一つの出来事を深く追える人

日本史探究は、日本の歴史を時代の流れに沿って学びながら、政治・社会・経済・文化のつながりを理解していく科目です。

特に、次のような学び方が好きな人は、日本史と相性がよい傾向があります。

  • 一つの人物や出来事を深く調べるのが好き
  • 「なぜ起きたのか」「その後どうなったのか」を考えるのが好き
  • 政治・経済・文化を時代の流れに沿って整理するのが得意
  • 人物や制度の関係をつなげながら覚えるのが苦にならない

実際の学習塾でも、日本史を学びやすい生徒には、一つの制度や人物について「なぜそうなったのか」と背景まで掘り下げることを楽しめるタイプが多くいました。

例えば、律令制度がどう変化して荘園が生まれたのか、江戸幕府がなぜ政策を転換したのか、といった流れです。

用語を一つずつ覚えるだけではなく、「原因→出来事→その後の変化」をつなげて考えることが苦にならない人は、日本史を学びやすいでしょう。

単一の国の中で時代を縦に深く掘り下げる日本史の学習スタイルを表現した図解

文部科学省「地理歴史に関するQ&A」

世界史向きは複数地域の関係を俯瞰できる人

世界史探究は、ヨーロッパ、西アジア、東アジア、アメリカなど、複数の地域の歴史を関連づけながら学ぶ科目です。

特に、次のような学び方が好きな人は、世界史と相性がよい傾向があります。

  • 複数の国や地域を関連づけて考えるのが好き
  • 「同じ時代に他の国では何が起きていたか」に興味がある
  • 地図を見ながら国や地域の位置関係を整理するのが苦にならない
  • 貿易・宗教・戦争など、国を越えたつながりを考えるのが好き

実際の指導でも、世界史を学びやすい生徒には、一つの地域だけを見るのではなく、「同じ時期に別の地域では何が起きていたのか」を組み合わせて考えられるタイプが多くいました。

例えば、16世紀のヨーロッパで宗教改革が進んでいた頃、オスマン帝国や明では何が起きていたのか、といった見方です。

一つひとつの用語を別々に覚えるのではなく、「同じ時代の複数地域を横につなげて考えることが苦にならない人」は、世界史を学びやすいでしょう。

複数の地域を同時代で横断的に整理する世界史の学習スタイルを表したイメージ

漢字・カタカナの得意不得意だけでは決められない

「漢字が得意だから日本史」「カタカナが得意だから世界史」という決め方を見かけますが、これは実態とややずれています。

世界史にも、中国史や朝鮮史をはじめとする漢字圏の単元が一定量含まれており、簒奪や均田制、軍機処といった読みにくい漢字用語が頻出します。

日本史も、近代以降になると条約名や外来語表記の用語が増えていきます。

文字の種類だけで判断するのではなく、「一つの事象を深く掘るのが好きか」「複数地域を横断して整理するのが好きか」という情報処理のタイプで考えてみてください。

漢字やカタカナの好みだけではなく情報整理の形式で適性を判断すべきことを示す図解

日本史・世界史の学習特性を一覧で比較

ここまでの内容を、比較しやすいように整理します。

自分がどちらのタイプに近いか、改めて確認してみてください。

比較項目日本史探究世界史探究
思考・整理の主軸縦軸(時代ごとの深掘り型)横軸(複数地域の俯瞰・連動型)
主な暗記対象漢字表記の人物名・制度名・寺社名・文化財カタカナ表記の人物名・条約名+中国史等の漢字用語
用語集収録語数(山川出版社公式データ)約9,800語約5,200語
主なつまずき要因一問一答の丸暗記に偏り、流れを見失う地域ごとにバラバラに覚え、横のつながりを失う
自学自習の負荷細部の知識定着に反復が必要地図と年表を同時に整理する初期負荷が大きい

表からわかる通り、日本史は用語数そのものが多く、世界史は用語数は少ない一方で複数地域を同時に整理する負担があります。

どちらが「楽」というより、負担のかかり方が違うと捉えておいてください。

自分がどちらの負担を苦にしにくいかは、次の章の判断基準と合わせて確認していきましょう。

診断だけで決めない!後悔しない5つの判断基準

科目選択で後悔しないために確認すべき5つの具体的な判断基準をまとめた図

診断結果や興味の傾向がわかったところで、実際に受験科目として選ぶ際に確認すべき基準を5つに整理します。

この5つを順番に確認すれば、自分なりの結論が見えてきます。

基準1 志望大学の入試科目・方式・配点を確認する

適性を確認する前に、まず押さえておきたいのが受験で実際に使えるかどうかです。

日本史・世界史を選択できる大学・学部は多い一方、実際に利用できる科目は大学・学部・方式によって異なります。

例えば早稲田大学法学部の一般選抜(学部独自試験)は日本史・世界史・政治経済から選ぶ形式で地理は選べません。

慶應義塾大学も文学部・経済学部B方式・法学部などは日本史・世界史が選択科目ですが、商学部では地理も選択できます(各大学公式入試情報より)。

大学・学部ごとに選択できる科目は異なるため、志望校が固まっている場合は、募集要項で選択可能科目を必ず確認しておいてください。

志望大学や学部ごとの入試要項で選択可能科目を確認している様子

基準2 他教科との学習バランスを確認する

地歴科目だけを見て決めるのではなく、英語・国語・数学など主要教科との時間配分も判断材料になります。

実際の相談では、英語や国語の完成度も見ながら、地歴にどれだけ時間をかけられるかを確認していました。

地歴だけを見て「こちらの方が楽そう」と決めるのではなく、受験全体の時間配分で考える必要があります。

英語長文や現代文の読解では、地歴で学んだ背景知識が理解の助けになる場面もあります。

これは「日本史を選べば国語が伸びる」「世界史を選べば英語が伸びる」といった直接的な因果関係ではありません。

あくまで背景知識として役立つ場面がある、という程度に捉えておいてください。

英語や国語など他教科との学習時間配分を考慮していることを示すイメージ

英語・国語を優先しながら高3から無理なく間に合わせるスケジュール設計については、「日本史はいつから勉強すべきかと英語・国語を優先する判断基準を解説した記事」で詳しく解説しています。

基準3 自学自習を続けられる科目かを見る

学校の授業がわかりやすいかどうかと、自分の力で学習を継続できるかどうかは、別の問題として考える必要があります。

指導現場で科目選択の相談を受けるときに必ず確認していたのが、この自学自習との相性です。

授業を聞いて理解することと、独力で膨大な暗記事項を反復して定着させることは、まったく別の能力が求められます。

資料集、一問一答、映像授業などを使い、先生が横にいなくても自分で学習を続けられそうかを考えてみてください。

「先生の授業がなくても、この資料集を自分で開けそうか」を一度イメージしてみると、答えが見えやすくなります。

授業がわかりやすいことと、自習を続けられることは別の話です。

日本史・世界史の選び方だけでなく、「受験勉強を一人で計画して続けられるか不安」という人は、学習計画から相談できるオンライン塾を利用する方法もあります。

基準4 深掘り型か俯瞰型かを確認する

第2章で整理した「縦軸で深掘りするタイプ」か「横軸で俯瞰するタイプ」かを、診断結果と照らし合わせて再確認する段階です。

診断で日本史寄りと出た人は、実際に一つの制度や人物の背景を追う勉強に興味を持てそうか。

世界史寄りと出た人は、複数の地域を同時に整理する勉強に前向きになれそうか。

「同じ時代の人物を深く追う方と、世界地図を見ながら国同士をつなぐ方なら、どちらが苦にならないか」を自分に問いかけてみてください。

紙の上の診断結果と実際の感覚にズレがないかを、ここで確認しておくと選んだ後のギャップを減らせます。

自分の情報整理タイプが深掘り型と俯瞰型のどちらに合うか再確認している様子

基準5 長く興味を持ち続けられる方を選ぶ

最後の基準は、受験本番までの長期間、飽きずに学習を続けられるかという継続性です。

指導現場では、日本史・世界史のどちらも好きで診断結果が割れない生徒に対して、「自分がワクワクして資料集を眺め続けられるのはどちらか」を考えさせるようにしていました。

将来像だけで機械的に決めるのではなく、実際に資料集や図録を開いたときに、自発的にページをめくり続けられる熱量があるかどうかを確認する方法です。

診断結果とは別に、この5項目をすべて確認してから科目を決めてください。

  1. □ 志望校で使える
  2. □ 他教科との時間配分に無理がない
  3. □ 自習を続けられる
  4. □ 深掘り/俯瞰のタイプが合う
  5. □ 興味を長く持てる

この5つにチェックがついた段階で、判断材料はほぼ揃っています。

初心者でも無理なく通史の流れを掴めるおすすめの作品については、「大学受験向けの世界史おすすめ漫画と選び方を解説した記事」で詳しく紹介しています。

【失敗例】日本史・世界史を選んで後悔しやすい人

選択後に生徒が直面しやすい典型的なつまずきや失敗パターンを解説しているイメージ

どちらの科目にも、選んだ後に苦戦しやすい典型的なパターンがあります。

事前に知っておくことで、同じつまずきを避けやすくなります。

実際の指導で見られたつまずきを、選択前のチェック材料として整理すると次の通りです。

科目後悔しやすいパターン選ぶ前に確認したいこと
日本史用語だけを丸暗記し、流れと結びつけられず息切れする背景や因果関係を追う作業を負担でなく楽しめそうか
日本史授業のわかりやすさだけで選び、自習段階で苦戦する授業がなくても自分で教材を回せそうか
世界史地域ごとに知識を「点」で覚え、横のつながりを見失う同時代の他地域の動きまで一緒に確認する余裕がありそうか
世界史地図を見ずに文字だけで人名・条約名を覚え、混同する地図や年表を並行して使うことを負担に感じないか

日本史で後悔|単語暗記だけになってしまう人

日本史探究は用語集の収録語数だけでも約9,800語と、世界史の約5,200語に比べてかなり多くなります(山川出版社公式データ)。

この分量に圧倒され、一問一答の字面だけを機械的に覚えようとする生徒を、指導現場では何度も見てきました。

飛鳥から平安初期にかけての律令官制や文化史あたりで、用語だけを暗記して政治権力の推移と結びつけられず、記述問題や共通テストで思うように得点できなくなるケースです。

ここで重要なのは克服法そのものではなく、こうした整理を自分で続けられそうかという判断です。

日本史を選んだ後の具体的な学習手順は、日本史探究の勉強法の記事で詳しく解説しています。

授業の印象だけで日本史を選び自習段階の暗記量に苦戦してしまう失敗の場面

日本史で後悔|授業のわかりやすさだけで選ぶ人

「学校の日本史の授業がわかりやすいから」という理由だけで選ぶケースも、後悔につながりやすいパターンの一つです。

高2の後半あたりから、政治史・経済史の細かい暗記量が急激に増えていきます。

このタイミングで自習教材への反復を怠っていた生徒は、授業に頼っていた分、成績が急に落ち込んでしまうことがありました。

教員の教え方が上手な科目を選ぶこと自体は悪くありませんが、教員が変わったり演習中心の時期に入ったりすると、自学自習が前提の学習に切り替わります。

授業への依存度が高いまま選ぶのは、リスクがある選び方だといえます。

世界史で地域ごとの点を覚えるだけで横のつながりが分断されてしまう失敗の様子

世界史で後悔|地域ごとにバラバラに覚える人

世界史で苦戦しやすいのは、西欧史、中国史、イスラーム史といった単元ごとに、それぞれ独立させて覚えてしまうケースです。

「16世紀のヨーロッパで宗教改革が起きていた頃、オスマン帝国や明はどう動いていたか」という同時代を横断する問題が出た瞬間に、まったく手が出なくなってしまいます。

ここでも大事なのは、地域を横断して整理するこの作業を自分が続けられそうかという見極めです。

世界史を選んだ後の具体的な学習手順は、世界史の勉強法の記事にまとめています。

地理的な位置関係や歴史地図を使わずにカタカナ用語を文字だけで覚えて混同する失敗

短期間で効率よく通史を攻略する勉強の流れについては、「世界史の勉強法と初心者から成績を上げる正しい順番を解説した記事」で網羅しています。

世界史で後悔|用語を文字だけで覚える人

地図を見ずに、文字の並びだけで人名や条約名を覚えようとする生徒も、混乱しやすい典型例です。

シャルル、ルイといった似た名前の君主や、西アジアの領域の変遷を地図上で把握できないまま暗記を進めると、記憶がすぐに混ざってしまいます。

地理的な位置関係や時代背景を伴わない記号的な暗記は、類似した用語の混同を招き、成績が伸び悩む原因になります。

選ぶ前に、こうした整理作業を負担に感じそうかを確認しておいてください。

日本史と世界史はどっちが簡単で楽?暗記量も比較

日本史と世界史の暗記量や学習負荷の違いを客観的に比較しているイメージ

「結局どちらが楽なのか」という疑問は、多くの人が抱くものです。

ここでは数字の比較と、その数字をどう受け止めるべきかを整理します。

どちらが簡単かは一律に決められない

先に結論から伝えると、日本史と世界史のどちらが簡単かを一律に決めることはできません。

難易度の感じ方は、学習内容そのものよりも、自分の情報処理タイプとの相性によって大きく変わってきます。

深掘り型の人にとっては日本史の方が学びやすく感じられ、俯瞰型の人にとっては世界史の方が学びやすく感じられる、という違いです。

「みんなが簡単と言うから」という理由だけで選ぶと、自分の学習タイプと合わずに苦戦する可能性があります。

絶対的な難易度が存在せず学習タイプとの相性で体感が変わることを説明する場面

暗記量より「何をどう整理するか」が違う

用語数だけを比べると、日本史探究の約9,800語に対して、世界史探究は約5,200語と、日本史の方が多くなっています(山川出版社公式データ)。

ただし、これは単純に「日本史の方が大変」という話ではありません。

日本史は用語数が多い分、一つの国の中で細かい知識を積み上げていく負担があります。

世界史は用語数こそ少ないものの、複数の地域の関係を同時に整理する負担がかかります。

暗記量の多さだけでなく、「何を、どう整理する必要があるのか」という質の違いとして捉えてみてください。

山川出版社の用語集データを基に暗記量の多さと情報整理の負担の質的違いを解説する図

共通テストの平均点だけで選ばない

年度歴史総合,日本史探究歴史総合,世界史探究平均点が高い科目
2025年度56.99点66.12点世界史
2026年度62.29点60.88点日本史

新課程の歴史総合・探究科目に移行して最初の実施となった2025年度の大学入学共通テストでは、「歴史総合,世界史探究」の平均点が66.12点、「歴史総合,日本史探究」の平均点が56.99点でした(大学入試センター)。

ところが新課程2年目にあたる2026年度は、「歴史総合,日本史探究」が62.29点、「歴史総合,世界史探究」が60.88点と、順位が入れ替わっています。

2025年度は世界史が日本史より約9点高かったのに対し、2026年度は日本史が世界史より約1点高くなっている計算です。

この逆転が示す通り、共通テストの平均点はその年の作問の傾向によって年度ごとに変動します。

ある年に高かった科目が、翌年も同じ傾向とは限りません。

単年度の平均点差だけで有利・不利を判断せず、自分の学習適性と志望校の出題傾向から判断してください。

選択割合だけで有利・不利は決まらない

「みんなが選んでいる科目の方が有利なのでは」と考える人もいますが、選択者数の多さと入試の有利・不利は直結しません。

科目受験者数
歴史総合,日本史探究124,431人
歴史総合,世界史探究78,710人

2026年度の共通テストでは、「歴史総合,日本史探究」の受験者数が124,431人、「歴史総合,世界史探究」の受験者数が78,710人でした(大学入試センター:受験者数の推移)。

日本史の方が受験者数は多いものの、これは全国の履修選択割合そのものとは異なる数字です。

受験者数の多さは、選んだ科目が有利になることを意味しません。

あくまで参考情報として捉え、志望校の入試条件と自分の適性を優先して考えてみてください。

数字に振り回されすぎず、ここまで確認してきた5つの判断基準に立ち返ってみましょう。

日本史も世界史も好きで決められないときの選び方

診断が同点だったりどちらも好きで決めきれないときの具体的な選択手順を示す様子

診断結果が同程度だった人や、どちらにも興味がある人向けに、具体的な決め方の手順を紹介します。

診断が同点なら、次の順番で絞ると判断しやすくなります。

  1. 志望校条件:出願できる科目に違いがないか確認する
  2. 資料集を比較:実際にページをめくって興味の持続性を見る
  3. 授業なしでも続けられるか:自習の負担をイメージする
  4. 将来像は最後の補助材料:これだけで決めない

診断が同点なら志望大学の条件を先に確認する

適性が拮抗している場合は、まず受験戦略上の制約を確認するのが優先順位として適切です。

東京大学や京都大学のように地歴を2科目必要とする難関国立大学もあれば、私立文系のように1科目で足りる大学もあります。

志望校の募集要項を見て、日本史・世界史それぞれで出願できる学部・方式に違いがないかを確認してください。

この時点で選択肢が絞られることも少なくありません。

適性が拮抗している場合に受験戦略上の制約を最優先で確認する手順の解説

両方使えるなら資料集を見比べてみる

受験条件の面でどちらを選んでも大きな差がない場合は、実際に資料集を見比べてみる方法をすすめています。

山川出版社の『詳説日本史図録』や、世界史側の資料集を実際に手に取り、どちらのページをより長く眺めていられるかを試してみてください。

写真や図版を含めた資料集を、自発的にページをめくり続けられる方が、長期的な学習のモチベーションにつながりやすいというのが、指導現場での実感です。

どちらの資料集をより長く自発的に眺め続けられるかで興味の持続性を確かめる様子

今の授業の理解度だけでは決めない

「今の授業がわかりやすいから」という理由だけで決めることには注意が必要です。

これは第4章の失敗例でも触れた通り、教員の教え方への依存と、自分自身の科目適性は切り分けて考える必要があります。

高2・高3になって演習中心の授業に移行したときや、教員が変わったときに、自習が前提の学習へ切り替えられるかどうかも合わせてイメージしておいてください。

教員の教え方への依存と自分自身の科目適性を分けて考えるべきことを示すイメージ

将来の夢は補助材料として考える

「留学したいから世界史」「日本文化が好きだから日本史」という決め方も、よく見かけるパターンです。

ただし、大学入試における科目選択と、大学入学後に身につける教養は、切り分けて考えた方がよい部分です。

将来の進路イメージは、興味を維持するための補助材料として捉え、まずは受験での得点可能性と学習を続けられるかどうかを優先して確認してみてください。

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【Q&A】日本史・世界史の科目選択でよくある質問

科目選択に関して受験生や保護者から多く寄せられる質問と回答のまとめ

ここまでの内容と重複しない、周辺の疑問についてまとめて回答します。

Q.漢字が苦手なら世界史を選ぶべきですか?

漢字が苦手というだけの理由で世界史を選ぶのは、あまりおすすめできません。

世界史も中国史や東アジア史を中心に、簒奪や均田制といった読みにくい漢字用語が一定の割合で登場します。

文字の得意不得意だけで判断するのではなく、第2章で紹介した「事象を縦に深く掘るか、地域横断で俯瞰するか」という情報整理の仕方から確認してみてください。

世界史でも漢字圏の単元があり漢字回避だけで選ぶべきではないとする回答の場面

Q.留学や海外就職を考えるなら世界史ですか?

将来的に留学や海外での仕事を考えているからといって、必ず世界史を選ぶべきというわけではありません。

大学入試における科目選択と、大学以降で身につける専門的な教養は、独立したものとして考えられます。

入試の段階では、自分が合格しやすい科目を優先し、世界の歴史や文化への関心は、進学後や日々の学習の中で並行して深めていくという考え方もできます。

将来の留学志望と入試の科目選択を切り分けて考えるべきだというアドバイスの様子

Q.科目選択を間違えたと思ったら変更できますか?

高校で履修科目を変更できる時期は、学校によって異なります。

「高2になってからでも変更できる」と決めつけず、科目選択の締切と変更可能期間を担任・進路担当へ早めに確認してください。

大学入学共通テストの出願時には、登録内容を訂正できる期間が設けられています。

詳しい時期は大学入試センターの実施要項で確認できますが、この期限を過ぎてからの変更は現実的に難しくなります。

「合わないかもしれない」と感じた時点で、早めに相談しておくことをすすめます。

履修変更の一般的な期限や共通テスト出願時の確認事項について解説する場面

Q.地理も含めて迷う場合はどう考えればいいですか?

日本史・世界史に加えて地理も選択肢に入れている場合は、大学ごとの選択可能科目を必ず確認してください。

地理は山川出版社の用語集で見ると約3,500語と、日本史・世界史に比べて用語数は少なめです(山川出版社公式データ)。

早稲田大学法学部や慶應義塾大学の文学部・法学部など、個別試験で地理を選択できない大学・学部が一定数あります(各大学公式入試情報より)。

この記事では日本史と世界史の比較に絞って解説していますが、地理を検討する場合は志望校の選択可能科目を先に確認する手順は同じです。

まとめ:日本史・世界史どっち?【無料診断テスト】3分でわかる後悔しない5つ基準

まとめ:日本史・世界史どっち?【無料診断テスト】3分でわかる後悔しない5つ基準

日本史・世界史選びの重要ポイント

診断テストは、自分の情報整理のタイプを知るための入り口にすぎません。

日本史は一つの出来事を深く追う縦軸の学び、世界史は複数地域を俯瞰する横軸の学びという違いがあり、それぞれに選んだ後の典型的なつまずき方があります。

そのうえで、志望大学の入試条件、他教科とのバランス、自学自習の続けやすさ、深掘り型か俯瞰型か、長く興味を持てるかという5つの基準を確認することで、診断結果だけに頼らない選択ができます。

迷ったときの判断基準と次の行動

まだ結論が出ていない場合は、次の順番で確認してみてください。

志望大学・学部の募集要項で、日本史・世界史それぞれの選択可否を確認する。

次に、実際の資料集や一問一答を手に取り、自分一人で続けられそうかを確かめる。

それでも迷いが残る場合は、学校の担任や進路担当に相談し、履修変更の期限も含めて早めに確認しておいてください。

執筆者プロフィール

文系科目担当の編集員 桐生智花

※この記事は、社会(日本史・世界史)を中心とした文系科目の指導経験が豊富な桐生智花が執筆しています。学習塾で高校生の定期テスト対策や大学受験指導に携わった経験をもとに、教育現場で培った知見を記事に反映しています。

桐生智花は、大手個別指導塾で高校生を対象に、社会(日本史・世界史)を中心とした文系科目を指導してきました。一人ひとりの理解度に合わせた指導を得意としており、「理解して伸ばす」学習法や受験対策をわかりやすく解説しています。

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