大学受験古文の勉強法ロードマップ|初見の長文で迷わない主語の追い方

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大学受験古文の模試で、本文を読んでも主語が追えず、最後はほぼ勘で選んでしまうことはありませんか。
古文は、参考書を増やすだけでは読めるようになりません。
多くの受験生は、品詞分解や単語暗記で止まり、主語を補う練習が不足しています。
この記事では、古文単語・助動詞・敬語・初見長文演習の正しい順番と、志望校レベル別にやらないことを整理します。
まずは、古文が読めない原因から確認していきましょう。
記事のポイント
- 古文がほぼ勘から得点源に変わる勉強の順番がわかる
- 完璧な品詞分解をしなくても初見の長文が読める
- 志望校のレベルに合わせた効率のよい割り切り方
- 手元にある単語帳や学校の教材の正しい使い直し方
初見の古文長文で「主語を補う手順」を自力で再現できているか、現役東大生が毎日1対1でチェック!
古文が苦手な人は東大毎日塾がおすすめですContents
大学受験古文は主語を追う勉強法で読める

古文の模試でほぼ勘に頼ってしまうのは、暗記量が足りないからだけではありません。
まずは崩れやすい原因と、合格点に必要な力の正体を整理します。
- 暗記より主語交代を追う視点を持つ
- 入試に完璧な品詞分解は不要である
- 敬語の方向から主語を論理的に復元
模試でほぼ勘になる原因は暗記不足だけではない
準難関国立大を志望する高3文系の受験生からよく聞くのが、『マドンナ古文』や『古文上達』に取り組んだのに、模試の長文になるとほぼ勘でマークしてしまうという相談です。
実際の指導現場で見えてくる原因は、単語や文法の暗記量が足りないことだけではありません。
助動詞の活用や意味がうろ覚えのまま実戦の長文に挑んでしまい、文脈の中で主語が誰に切り替わったかを追う視点が抜け落ちているケースが多いのです。
私は指導現場で、生徒にいつもこう声をかけています。
「『古文上達』が難しく感じるのは、君の頭が悪いからじゃないよ。助動詞の『意味・接続・活用』の土台がグラグラな状態で、いきなり実戦を戦おうとしているからなんだ。まずは焦らずに戻ろう」
まずは単語のイメージと、過去や完了の助動詞の意味をパッとつなげる基礎に立ち戻ることが、ほぼ勘状態を抜け出す第一歩です。

▶現代文の読み方・解き方の手順|初見の入試問題で迷わない正しい型
品詞分解を完璧にしても初見長文で迷う理由
学校の授業で「品詞分解こそが古文の読解だ」と教わってきた受験生は少なくありません。
ですが、一字一句をきれいに全訳しようとする姿勢は、入試本番ではむしろ時間切れを招く原因になります。
指導現場の結論としては、完璧な品詞分解が求められるのは国文学系の大学院に進む場合であり、一般的な入試では必要性を感じません。
共通テストの古文に使える時間は限られており、細部の品詞を特定することより、話の流れと主語を押さえるほうが得点に直結します。
求められているのは、主語の省略を論理的に補いながら文章の骨格をつかむ力です。
品詞分解にこだわりすぎず、まずは誰が何をしたのかを追う読み方に切り替えてみてください。

合格点に必要なのは主語を補い根拠を探す力
入試の古文で問われる現代語訳や理由説明、内容一致といった設問の多くは、動作の主体、つまり主語が誰かを正しく特定できるかどうかで正誤が分かれます。
本文中に主語が省略されていても、敬語の方向や助動詞のヒントから論理的に主語を復元できれば、選択肢を根拠を持って絞り込めます。
古文の入試問題は、感覚で読む文学鑑賞ではなく、省略された主語を補う論理的なパズルとして捉えることが合格への近道です。
このあとの章では、単語や文法の土台づくりから、初見の長文で主語を追う具体的な手順まで、順を追って整理していきます。
古文の勉強で伸びない受験生に多い失敗

有名参考書に手を出しても成績が伸びない受験生には、共通する行動パターンがあります。
指導現場で見えてきた失敗例を確認しましょう。
- 文法の土台がないまま長文に進まない
- 動画の板書を書き写すだけの作業を禁止
- 単語の第一意味に頼った妄想誤読の防止
有名参考書を増やしても長文が読めない理由
『マドンナ古文』や『古文上達 基礎編』のように評判の良い参考書に手を出しても、初見の長文になると急に読めなくなる受験生は珍しくありません。
指導現場で見えてくるのは、文法知識、とくに助動詞の活用や意味の定着が不十分なまま、難易度の高い読解書を無理に進めてしまっているという実態です。
土台がグラグラな状態で実戦形式の長文に挑むと、一つひとつの文で立ち止まってしまい、時間内に読み切れません。
参考書の冊数を増やすより、今使っている教材の基礎部分に一度戻り、助動詞の意味と接続を確実に言えるようにすることが、長文を読めるようになる近道です。

動画授業を見ただけで分かった気になる危険性
英語や現代文で手応えをつかんだ勢いのまま、古文でも『スタディサプリ(スタサプ)』などの動画授業を倍速で見て、講師の板書をきれいな色ペンでノートに書き写して満足してしまうケースがあります。
古文はほかの教科に比べて暗記量自体が少ないため、講義を聞くと一瞬で理解できた錯覚に陥りやすいという特徴があります。
しかし、実際に自力で初見の文章を読んだとき、登場人物の身分から敬語の方向を割り出すというアウトプットの練習をサボっていると、知識は実戦で使えないままです。
倍速視聴と色ペンでの書き写しは、自力で主語を発見する力そのものを鈍らせてしまう、現場でもっとも警戒している作業化のパターンです。
現場ではノートの書き写しをいったん禁止し、動画を見る時間を自力で主語を補う時間へ切り替えるよう指導しています。

単語の第一意味だけで話を予想してしまう危険性
古文単語は多義的で、文脈によって意味が大きくスライドします。
単語帳の赤字になっている第一意味だけを機械的につなぎ合わせて読むと、本文とはズレたストーリーを勝手に思い描いてしまうことがあります。
指導現場でも、単語の意味だけで内容を予想し、文脈の中で主語が誰に切り替わったかを追えていない受験生が多く見られます。
単語を覚える際は、意味だけでなくその単語が誰の動作や心情を表しているかまで確認する習慣をつけると、誤読を防ぎやすくなります。
新しい参考書に手を伸ばす前に、次の3点を確認しておくと失敗を防げます。
- 今の教材の助動詞の意味・接続・活用をすぐに言えるか
- 単語を文脈の中で使い分けられているか、第一意味だけで判断していないか
- 動画を見た内容を、自力でノートやワークに再現できるか
この3つが崩れたまま新しい参考書を足しても、成果にはつながりません。
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大学受験古文の勉強順番ロードマップ

古文は暗記量が少ない一方で、取り組む順番を間違えると成果が出にくい科目です。
土台から実戦演習までの流れを整理します。
- 最頻出の単語と助動詞を最優先で固める
- 敬語の方向と古文常識で主語を特定する
- 共通テストを想定し20分の演習を積む
最初に古文単語と助動詞の土台を固める
古文の勉強でまず取り組むべきは、単語と助動詞の土台づくりです。
大学受験古文に必要な語彙数はおよそ300〜400語とされており、これは英語の必要語彙数の約10分の1にすぎません。
暗記量が少ないからこそ、最頻出の単語と、読解に直結する助動詞の活用・接続・意味をセットで覚えることが最短ルートになります。
とくに過去や完了を表す助動詞「き・けり・つ・ぬ・たり・り」は、文章の時系列と主語の切り替わりを見抜くうえで欠かせません。
まずはこれらを、口頭でも即座に説明できる状態を目指してください。

次に敬語と古文常識で主語を補う
単語と助動詞の土台ができたら、次に取り組みたいのが敬語と古文常識です。
敬語の方向、つまり誰が誰を高めているかがわかれば、本文中に主語が書かれていなくても人物を特定できます。
敬語は単なる文法問題としてではなく、省略された主語を論理的に復元するための手がかりとして使うのがポイントです。
古文常識も、丸暗記すべき知識としてではなく、「誰が身分の高い側で、誰から誰に敬意が向くのか」を判断するための材料として捉えると、人物関係の理解にそのまま生きてきます。
文法問題を解くための敬語ではなく、読解のための敬語という意識を持って取り組んでみてください。

最後に初見長文で根拠を探す演習へ進む
単語・助動詞・敬語の土台がある程度固まったら、初見の長文で根拠を探す演習に進みます。共通テストの古文にかけられる時間は、一般的な目安として20分程度とされていますが、現代文の得意不得意によって配分は変わるため、自分に合った時間設計を意識してください。
この段階で目指したいのは、なんとなく読めるという状態ではなく、「この文脈と敬語表現から主語はこの人物になり、だから選択肢のここが誤りだとわかる」という根拠のトレースです。
問題を解いたら答え合わせだけで終わらせず、自分がどの根拠から主語を判断したかを言語化する練習を積み重ねていきましょう。
古文単語と古典文法はどこまで必要なのか

古文単語と文法は、どこまでやれば十分なのか迷う受験生が多い分野です。
目安となる範囲と優先順位を整理します。
- 目安は頻出の300から400語
- 過去完了の主要助動詞を瞬時に言える
- 識別と敬語を誤答の消去法に使いこなす
古文単語は300〜400語を目安に覚える
大学受験古文で目安となる語彙数は、およそ300〜400語です。
英語の必要語彙数が3,000〜4,000語程度とされることと比べると、その差は歴然としています。
| 科目 | 必要語彙数の目安 |
|---|---|
| 英語 | 約3,000〜4,000語 |
| 古文 | 約300〜400語 |
覚える量が英語の約10分の1で済むからこそ、「覚えることが多すぎて間に合わない」という不安は、多くの場合思い込みにすぎません。
単語の掲載数が500語を超えるような単語帳を完璧にこなす必要はなく、頻出の300〜400語を文脈に応じて多角的に引き出せる状態を目指すほうが効率的です。
量よりも、一つの単語を文脈の中でどう使い分けられるかという質を意識して覚えていきましょう。
助動詞は意味・接続・活用を優先して固める
古典文法のなかでも、優先して固めるべきは助動詞です。
とくに過去・完了を表す「き・けり・つ・ぬ・たり・り」は、文章の時系列や主語の切り替わりを読み取るうえで欠かせません。
指導現場でも、『古文上達』のような読解書が難しく感じる受験生の多くは、助動詞の意味・接続・活用の土台が固まっていないまま実戦に進んでしまっています。
文法学習を泥沼化させないためには、細かい識別まで一気に覚えようとせず、まずは主要な助動詞の活用と意味を瞬時に言える状態を優先基準にしてください。
ここが崩れていると感じたら、長文演習を進める前に一度戻って復習することが遠回りに見えて近道です。

識別と敬語は選択肢の消去に使える形で覚える
「なむ」「に」「し」といった識別や敬語表現は、単体の文法知識として覚えるだけではもったいない分野です。
これらは、共通テストや私大のマークシート問題において、誤った選択肢を論理的に排除するための強力な手がかりになります。
例えば、直前の助動詞が打ち消しの「ず」であれば、選択肢の中で逆の内容を述べているものを消去できるといった具合です。
指導現場では、文法を一通り網羅しようとするのではなく、識別と敬語による主語特定の2点に絞って過去問演習に入るという判断基準を示すことがあります。
文法問題のための暗記ではなく、選択肢を削るための道具として識別と敬語を使いこなしていきましょう。
今の自分がどこに戻るべきか迷ったときは、次の基準で確認してみてください。
- 助動詞の意味があいまいなら、助動詞の暗記に戻る
- 敬語を見ても主語が追えないなら、敬語の練習に戻る
- 単語の意味だけで話を予想してしまうなら、短文読解に戻る
初見の古文長文で主語を追う実践手順

土台となる知識が固まったら、実際に初見の長文で主語を追う手順を身につけましょう。
指導現場で多くの受験生の「ほぼ勘」を脱出させてきた、試験開始直後に必ず行うべき実戦儀式を先に紹介します。
【初見の古文長文を開いた瞬間の「10秒・30秒」実戦儀式】
- 最初の10秒:リード文と注釈の逆引きマーキング
- リード文に登場する人物をすべて○・□・△などのマークで囲む
- 本文のあとの注釈にある訳語を、本文中の該当単語のすぐ横に書き込む
- 開始30秒:余白へのミニマム相関図作成
- 本文に登場する主要人物(主、女、僧、帝など)を丸で囲んで余白に書き出す
- 人物どうしの間に矢印を引き、敵対・好意・主従の関係を30秒でメモする
- 尊敬語が現れたら行為者に「↑」、謙譲語なら受け手に「↓」を打つ準備をする
リード文と注釈から人物関係を先に整理する
初見の長文を読み始める前に、まずリード文と注釈に目を通す習慣をつけてください。
リード文には登場人物の関係性が、注釈には本文を理解するための重要な訳語が隠れていることが多くあります。
読解前のわずかな確認だけで、本文の難易度は大きく下がります。
目安として、次の点を読解前10秒でチェックする形が実践しやすいでしょう。
- リード文に出てくる人物の関係性を把握したか
- 注釈にある単語の意味を先に本文へ書き込んだか
- 和歌が出てきた場合、印をつけて区別できているか
この10秒の準備動作を省略せずに行うことが、本文中で主語を見失わないための最初のステップです。

登場人物に印をつけて相関図を余白に書く
本文を読み進めながら、登場人物が出てくるたびに○や□などの印をつけていく方法も効果的です。
頭の中だけでイメージを保とうとすると、長文になるほど主語を見失いやすくなります。
指導現場では、『LT古文3』のような薄い問題集を使い、登場人物にマルをつけて、その相関図を余白に30秒で書くというルールを徹底させています。
動画授業を見て板書をきれいに書き写すだけの勉強から、自力で相関図を手を動かして書き出すアウトプットの練習へ切り替えることが、初見長文での主語の取り違えを防ぐ鍵になります。
最初は時間がかかっても、繰り返すうちに短時間でできるようになっていきます。

敬語が誰から誰へ向くかを本文中で確認する
本文中に敬語表現が出てきたら、それが誰から誰へ向かっているのかを確認する習慣をつけましょう。
尊敬語であれば行為をする側、謙譲語であれば行為を受ける側に印をつけていくイメージです。
この確認を積み重ねると、本文中に主語が一切書かれていなくても、敬語の方向から動作の主体を論理的に特定できるようになります。
現場での声かけとしても、「品詞分解は100点満点を目指さなくていい、主語が誰かさえ見失わなければ合格点は取れる」と伝えることがあります。
敬語を文法問題のための暗記で終わらせず、主語を追うための矢印として使う意識を持って本文を読んでみてください。
志望校レベル別にやらないことを決める

文法をどこまで丁寧にやり直すべきかは、志望校のレベルによって変わります。
割り切りの基準を確認しましょう。
- 偏差値50未満は単語と主語特定に絞る
- 日東駒専はマニアックな演習書を捨てる
- 難関大は解答根拠の言語化を徹底する
偏差値40〜50は単語と主語確認を優先する
結論から言うと、大東亜帝国や日東駒専初級レベルを目指すなら、直前期に重い文法書を1ページ目からやり直すのは間違った判断です。
指導現場でよく見られるこの誤った判断に対し、正しい判断基準は、単語帳で語彙力をゴリ押しし、主語が誰かという最低限の確認だけに絞ることです。
やるべきことは『重要古文単語315』を1冊完全にマスターすることと、『ステップアップノート30』で助動詞の「意味」を暗記することです。
- 単語は頻出のものを繰り返し覚える
- 難解な識別(「し」「なむ」「に」の多角的識別)や和歌の修辞法は「やらないこと」として割り切る
- 浮いた時間は英語や現代文など配点の大きい科目に回す
満点を狙わず、単語と主語確認だけで合格ラインをクリアするという割り切りが、このレベル帯では有効です。

▶日東駒専レベルの合格ラインを突破するために必要な国語の参考書構成
偏差値50〜55は識別と敬語を重点的に固める
共通テストや日東駒専レベルを目指す場合は、単語と主語確認に加えて、識別と敬語を重点的に固める段階に進みます。
判断の分かれ目になるのは、過去問の選択肢を見たときに、単語の意味の組み合わせだけでなんとなくストーリーを推測しているか、それとも直前の助動詞や敬語表現から選択肢をロジカルに消去できているかという点です。
このレベル帯では、マニアックな難関私大向けの演習書に手を広げる必要はありません。
- 識別(なむ、に、し、わたる等)を過去問レベルで使えるようにする
- 敬語による主語特定を選択肢の消去に生かす
- 難関大向けの重厚な読解書は後回しにする
識別と敬語を実戦で使える形にすることが、このレベルの合格ラインを安定させる基準です。

難関大志望は読解根拠を説明できる状態にする
早慶やGMARCH、関関同立レベルを志望する場合は、選択肢に何となく飛びつくのではなく、正解の根拠を説明できる状態を目指す必要があります。
難関大の選択肢は精巧に作られているため、雰囲気で選ぶと誤答に誘導されやすくなります。
目指したいのは、「なぜこの選択肢が正解で、他の選択肢のどこが誤りなのか」を、主語のズレや助動詞の意味に基づいて他人に説明できるレベルです。
- 長文を解いたら根拠を言葉にして書き出す
- 誤答選択肢がなぜ誤りかを助動詞・敬語の観点で確認する
- なんとなく当たったという感覚での正解を減らしていく
フィーリングでの正解をなくし、根拠を持って選べる状態に近づけることが、このレベルでの最終目標です。
手元の教材を使い直して得点につなげる方法

新しい参考書を増やす前に、手元にある教材の使い方を見直すことで、得点につながるケースは少なくありません。
- 単語帳のイラストからコアイメージを掴む
- 市販本で理解し学校教材で演習する二元配置
- 読み誤った主語のズレを赤ペンで検証する
単語帳はイメージと文脈を結びつけて覚える
『読んで見て覚える古文単語315』のような単語帳は、イラストや語源解説と一緒に使うことで記憶に残りやすくなります。
桐原書店の『重要古文単語315 四訂版』は、イラストや語源、コアイメージを用いた多角的な暗記ができる作りになっており、音声データにも対応しています。
ただし、赤字の第一意味だけを機械的に暗記すると、文脈とズレた誤読につながりやすいことは、先ほど触れた通りです。
覚えるときは、イラストのコアイメージを掴んだうえで、短い例文の中でその単語がどう使われているかまで確認する復習の仕方を意識してください。

学校教材と市販参考書の役割を分けて使う
手元の教材は、目的を分けて使うと効果が出やすくなります。
学校から配布される『LT古文3』のような教材と、市販の参考書は役割を分けて使うのがポイントです。
指導現場でも、学校教材は解答解説が簡潔でひとりでは使いこなしにくいと感じる受験生が多く見られますが、記述式や対話型の新傾向問題が豊富で、実力を確かめる演習素材として力を発揮します。
| 教材名 | 主な役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 重要古文単語315 四訂版(桐原書店) | 単語のイメージ暗記 | 第一意味だけをつなげると誤読しやすい |
| ステップアップノート30古典文法基礎ドリル(河合出版) | 文法30単元の基礎演習 | ドリルが目的化し読解に繋がりにくい |
| 古文上達 基礎編 読解と演習45(Z会) | 基礎完成後の実戦読解 | 基礎が固まらないまま接続すると撃沈しやすい |
| 岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本(KADOKAWA) | 主語特定・選択肢の削り方の理解 | 読んで理解した気になり演習をサボりやすい |
| LT古文3(浜島書店) | 学校教材でのアウトプット演習 | 解答解説が簡潔で自習しにくい |
なお、参考書の税込定価は改訂時期によって変わることがあるため、購入前に出版社の公式情報で最新価格を確認しておくと安心です。
学校教材はアウトプット用の確認演習として使い、理解のベースは市販の講義本で補うという二元配置が、手元の教材を無駄にしない現実的な方法です。
問題演習後は解答根拠と主語のズレを直す
問題演習をしたあと、丸付けだけで終わらせてしまうと、同じ間違いを繰り返しやすくなります。
現場で重視しているのは、自分が本文中で主語だと判断した箇所と、実際の解答解説とがどこでズレていたかを、赤ペンで書き加えて確認する復習の仕方です。
復習とは、単語の意味を確認し直す作業ではなく、どの接続助詞や敬語表現を見落として主語を読み違えたのかを検証するプロセスだと捉えてください。
一題ずつこの検証を積み重ねることで、初見の長文でも同じパターンのミスを減らしていくことができます。
共通テスト古文は時間内に主語と根拠を追う

共通テストは時間の制約が大きいからこそ、主語と根拠を素早く押さえる工夫が必要です。
- 本文を読む前に選択肢から人物名を抽出
- 助動詞や敬語のズレを根拠に選択肢を消す
共通テストは先に人物関係を押さえる
2025年度からの新課程に伴い、共通テストの国語は次のように変わりました。
- 試験時間:80分 ➔ 90分(10分延長)
- 大問数:4問 ➔ 5問(近代以降の文章が1問追加され、実用的な文章等も出題)
- 古文の配点:50点 ➔ 45点(国語全体200点満点中)
配点が45点に下がった一方で、試験全体の情報処理負担は増えており、古文に割ける時間は一般的な目安として20分程度が限界とされています。
現代文の得意不得意によって配分は変わりますが、目安として現代文に50〜55分、古文に約20分、漢文に15〜20分というモデルケースを頭に入れておくと、試験全体の時間配分を組み立てやすくなります。
最新の試験時間や配点は、大学入試センターの公式発表でも確認しておきましょう。
本文を読み始める前に、設問や選択肢に出てくる登場人物の名前を先に確認しておくと、これから読む物語の展開をある程度予想しながら読み進められます。

選択肢は単語の印象ではなく根拠で消す
共通テストの選択肢には、単語の一部の意味だけが本文と一致しているように見える、いわゆる誤答選択肢が紛れ込んでいます。
これを雰囲気で選んでしまうと、正解を逃す原因になります。
指導現場で伝えているのは、選択肢選びは現代語訳の印象で決めるのではなく、助動詞の打ち消しや敬語のズレといった文法上の整合性、そして主語の一致だけで判断するという姿勢です。
なんとなく良さそうという感覚を一度手放し、根拠を一つずつ確認しながら選択肢を絞り込む練習を重ねていきましょう。
【Q&A】大学受験古文の勉強法でよくある質問

ここでは、古文の勉強法についてよく寄せられる質問に答えていきます。
Q.高3から古文を始めても合格点に間に合いますか
結論から言うと、正しい手順で取り組めば十分に間に合う可能性があります。
古文に必要な語彙数はおよそ300〜400語と、英語の約10分の1に過ぎません。暗記量自体は多くないため、限られた期間でも土台を固めやすい科目です。
残り期間が少ない場合は、偏差値40〜50を目指すなら単語と主語確認に絞り、偏差値50〜55を目指すなら識別と敬語のドリルまでやり切るというように、志望校レベルに応じて優先順位を絞ることが重要です。
焦って手を広げるより、やることを絞って確実に固めていきましょう。

Q.古文上達で挫折したら何に戻るべきですか
『古文上達 基礎編』のような読解書で挫折しても、それは読解のセンスがないからではありません。
現場でよく見られるのは、助動詞の活用・意味や、識別の基礎知識が固まっていないまま、実戦形式の長文に進んでしまっているケースです。
無理に読み進めるのをいったん止め、ステップアップノート30古典文法基礎ドリルのような文法教材や、講義本に戻って基礎を固め直すことをおすすめします。
とくに過去・完了の助動詞「き・けり・つ・ぬ・たり・り」は、数日かけて集中的に復習し直す価値があります。

Q.高1や中学段階では何を始めればよいですか
高校1年生や中学生の段階では、受験生と同じような細かい文法規則の暗記から始める必要はありません。
早い段階から品詞分解を厳密に求めると、古文そのものに苦手意識を持ってしまうことがあります。
まずは物語の面白さに触れながら、単語帳のイラストをパラパラと眺めたり、古文常識に気軽に親しんだりする程度で十分です。
本格的な受験勉強に向けた基礎習慣づくりは、高校2年生からの取り組みとあわせて整えていくとよいでしょう。
▶高1・高2の早い段階から始めておくべき国語の受験勉強の基本
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古文が苦手な人は東大毎日塾がおすすめですまとめ:大学受験古文の勉強法ロードマップ|初見の長文で迷わない主語の追い方

ここまでの内容を振り返り、明日から取り組める最初の一歩を確認しましょう。
大学受験古文は勘ではなく手順で読める
古文の長文がほぼ勘に頼ってしまう状態は、才能や国語のセンスが足りないからではありません。
単語と助動詞の土台を固め、敬語で主語を補い、リード文や注釈から人物関係を整理するという手順を踏めば、初見の文章でも論理的に読み進められるようになります。
古文はひらめきではなく、再現性のある手順に沿って取り組む科目です。
品詞分解を完璧にすることにこだわらず、主語を追うことを軸に据えて学習を組み立て直してみてください。
まずは主語を補う練習から始めよう
今日からできる最初の一歩は、ノートの書き写しをやめることです。
動画授業を見て板書をきれいに写す時間があれば、その時間を使って、手元の問題集の余白に登場人物の相関図を自分の手で書き出してみましょう。
30秒程度の作業ですが、これを積み重ねることで、初見の長文でも主語を見失わずに読み進められるようになります。
まずは1題、相関図を書きながら読むことから始めてみてください。
大学受験古文の勉強法を解説した執筆者のプロフィール

※この記事は、国語の指導経験が豊富な久我彩葉が執筆しています。学習塾で高校生の定期テスト対策や高校・大学受験指導に携わった経験をもとに、実践的な読解法や学習法をわかりやすく解説しています。
久我彩葉は、学習塾高校生を対象に国語指導を担当してきました。定期テスト対策や高校・大学受験指導の経験をもとに、小説文・論説文・古文・漢文の読解力を伸ばす指導が得意です。
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