【高校生】大学入試の自己PR文の書き方と例文5選|活動が少なくてもOK!
「※この記事には一部PRが含まれます」
「自分には特別な実績がないから、自己PR文が書けるか不安…」という高校生のお悩みは非常に多いです。
この記事では、長年教育業界に従事してきた予備校オンラインドットコム編集部が、活動が少なくても大学に伝わる自己PR文の具体的な書き方を解説します。
準備のステップから、すぐに使える構成テンプレート、そして例文5選までを公開しますので、これを読めば自信を持って大学入試の書類作成が進められます。
活動が少なくても書ける!自己PR文の準備とネタの見つけ方
大学入試で評価される3段構成テンプレートと例文5選
失敗を避けるためのNG例と他の受験生と差がつく差別化の視点
志望理由書や面接との関係性、およびよくある質問(Q&A)
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Contents
- 1 高校生の自己PR文とは?目的と大学が見ているポイント
- 2 高校生が自己PR文を書く前にやるべき準備3ステップ
- 3 高校生の自己PR文の書き方|3段構成テンプレート
- 4 自己PRの例文5選(部活・勉強・活動なし)と解説
- 5 自己PR文の書き出し例・使えるフレーズ集
- 6 失敗を避ける!よくあるNG自己PR文の特徴と改善策
- 7 差がつく!他の受験生と差別化するポイント
- 8 自己PR文の文字数・形式の目安まとめ
- 9 志望理由書や面接との関係性も押さえよう
- 10 【高校生】大学入試の自己PR文の書き方:よくある質問(Q&A)
- 11 まとめ:【高校生】大学入試の自己PR文の書き方と例文5選|活動が少なくてもOK!
- 12 執筆者のプロフィール
高校生の自己PR文とは?目的と大学が見ているポイント
大学入試で自己PR文が求められる目的は、あなたの学力以外の意欲や人間性を知ることです。
このセクションでは、自己PR文が他の書類とどう違うのか、そして大学側があなたの文章のどこを評価しているのかを明確にし、書き始める前の基礎知識を固めます。
自己PR文・志望理由書・自己紹介の役割と違い
大学が評価する「良い自己PR文」とは
自己PR文の役割と目的
大学入試における自己PR文の役割は、「自分という商品」の価値を大学に示すことです。
書類選考や推薦入試などにおいて、学力テストだけではわからないあなたの個性、努力の過程、そして大学での可能性を伝える唯一のツールとなります。
大学は、卒業後、社会で活躍できる人材を求めているため、その素質があるかを判断するために自己PR文を活用します。
自己PR文・志望理由書・自己紹介の役割と違い
自己PR文・志望理由書・自己紹介の書類は似ていますが、目的が異なります。
特に、面接官や評価者が一目で違いを把握できるよう、あなたの「現在」と「未来」のどちらに焦点を当てているかを明確に区別することが大切です。
これらの違いを理解しないまま書くと、内容が曖昧になり、説得力を失ってしまいます。
書類 | 焦点 | 目的 |
---|---|---|
自己PR文 | あなたの能力・資質(現在) | 「どんな人物か」をアピール |
志望理由書 | 大学への熱意・将来像(未来) | 「なぜこの大学か」を説明 |
自己紹介 | あなたの基本的な情報 | 「誰であるか」を知ってもらう |
特に、自己PR文は、あなたの「現在」に、志望理由書はあなたの「未来」に焦点を当て、一貫したストーリーになるよう意識しましょう。
大学が評価する「良い自己PR文」とは
27年以上、学習塾業界で受験指導に携わってきた経験から言えるのは、大学が評価する自己PR文には共通の特徴があるということです。
それは、ただ「努力しました」「頑張りました」と書くのではなく、困難をどう乗り越えたのか、どんな工夫をしたのか、そしてその経験から何を学んだのかが、具体的に書かれている点です。
大学は「行動の結果」よりも「考え方や成長のプロセス」を重視します。
【評価されるポイントの例】
・筋道立てて書かれているか(論理的構成)
・経験を通してどんな成長が見られるか(成長の具体性)
この2点を意識して書くことで、読み手に「この学生は考えて行動できる」と印象づけることができます。
【総合型選抜】自己アピール文の書き方と例文テンプレ集はこちら
高校生が自己PR文を書く前にやるべき準備3ステップ
何も考えずに書き始めると、文章が抽象的になったり、ネタが見つからず「何を書けばいいか分からない」という壁にぶつかってしまいます。
この3ステップは、大学受験のプロが推奨する、あなたの強みを最大限に引き出すための準備段階です。
ステップ② アピールできるエピソードを整理する
ステップ③ 大学のアドミッションポリシーを確認する
ステップ① 自分の強みを見つける(自己分析の方法)
まずは、特別な実績でなくてOKという前提で、自分の強みを洗い出します。
次の質問を手がかりに、ノートに箇条書きで書き出してみましょう。
・友達や先生からよく頼まれることは?(例:まとめ役、説明が分かりやすい、コツコツ続けられる など)
・時間を忘れて夢中になれたことは?(例:部活の練習、読書、動画編集、工作 など)
・これまでで一番大変だったことは? その時、どう乗り切った?(工夫・役割・学び)
・周りより少しだけ得意だと思える習慣は?(例:早起き、整理整頓、記録をつける、復習の徹底)
・感謝された経験は?(何をして、どんな言葉をもらった?)
上の質問に答えを埋めていくと、「行動の特徴」や「考え方のクセ」が浮かび上がります。
「特別な強みがない」と悩む必要はありません。
あなたが当たり前に続けている習慣や、小さな工夫・配慮の中に、継続力・責任感・協調性・探究心といったアピール資質が必ず隠れています。
まずは事実を拾い集め、あとで「大学でどう活かすか」に結びつければ大丈夫です。
ステップ② アピールできるエピソードを整理する
自分の強みが見つかったら、それを「実際の経験」で裏付けるエピソードをまとめましょう。
文章に説得力を持たせるためには、次の3つの視点をセットで整理するのがポイントです。
【状況(Situation)】
・いつ・どこで・どんな立場だったか?
・どんな問題や課題に直面したのか?
・どのような背景・目的があったのか?→ 例:「高校2年の文化祭準備で、クラスが意見対立していた」
【行動(Action)】
・そのとき、あなたは具体的に何をしたのか?
・どんな工夫・判断・努力をしたのか?
・周囲との関わり方や役割は?→ 例:「話し合いの時間を設け、全員の意見をまとめて新しい企画を提案した」
【結果と学び(Result & Learning)】
・その行動の結果、どんな変化や成果があったか?
・その経験から何を学び、どう成長したか?
・それを大学でどう活かしたいか?→ 例:「協調することの大切さを学び、今後は大学のグループ研究でも発揮したい」
この3点を箇条書きでメモしておくと、あとで文章を書くときに「ストーリーの流れ」が自然になります。
自己アピール文は「強み+根拠のエピソード」が一貫しているほど説得力が高まります。
ステップ③ 大学のアドミッションポリシーを確認する
自己アピール文や志望理由書を書く前に、志望大学のアドミッションポリシーを必ず確認しましょう。
アドミッションポリシーは、大学が公式に示している「どんな学生を求めているか」という基準です。
特に総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試では重要ですが、一般入試でも“大学研究”として把握しておくと強みになります。
確認すべきポイントは次の通りです。
【大学・学部の公式サイトをチェック】
・「入試情報」や「アドミッションポリシー」のページを読む
・学部長のメッセージや教育理念にも注目する
【大学が重視している学生像を把握する】
・例:「主体性」「協働力」「探究心」「地域貢献」「国際感覚」など
・どんな言葉で表現されているかをメモしておく
【自分の強みを大学の価値観に合わせて表現する】
・例:「主体性がある」→「自ら課題を見つけ、行動に移す姿勢がある」
・大学の方針に寄せることで文章の説得力が格段に高まる
大学の価値観を理解したうえで自分の経験を語ることが、合格者に共通する自己アピール文の特徴です。
「大学に合っている学生」と思ってもらえるよう、アドミッションポリシーを軸に書きましょう。
高校生の自己PR文の書き方|3段構成テンプレート
大学の評価者に「伝わる文章」には、必ず論理的な「型」があります。
この3段構成テンプレートは、あなたが書く自己PR文を説得力のある文章にするための基本形です。
この型通りに書けば、「構成が崩れる心配」はなくなります。
本文(エピソード):経験→努力→学びを順番に説明
まとめ文:学びを今後どう活かすかで締める
PREP法を使うとわかりやすい構成になる
導入文(書き出し)の書き方:「私は〇〇を通して〜」の形
導入文は、読み手(大学側)があなたの文章を最後まで読むかどうかを決める最初の関門です。
ここでは、伝えたい結論を一文で明確に示しましょう。
・おすすめのテンプレート
「私の強みは〇〇です。高校時代、△△の経験を通してこの強みを身につけました。」
最初に「強み(結論)」を伝え、続けて「その根拠となる経験(予告)」を簡潔に添えることで、読み手は文章全体の流れをすぐに理解できます。
“何を伝えたいか”が1行でわかる導入文こそ、評価者に印象を残す書き方です。
本文(エピソード):経験→努力→学びを順番に説明
自己アピール文の中心となる本文では、「経験」から「学び」までの流れを物語として伝えることが大切です。
単に出来事を並べるのではなく、あなたの成長が読み手に伝わるように構成しましょう。
・経験:どんな目標や課題に取り組んだのかを明確にします。
例:「部活動で大会出場を目指した」「委員会で意見が分かれた」など、状況を具体的に。
・努力:課題解決のために、どんな行動や工夫をしたのかを描写します。
例:「練習方法を変えた」「全員の意見を聞いてまとめた」など、実際の行動を具体的に。
・学び:その経験からどんな気づきや変化があったのかをまとめます。
例:「粘り強さの大切さを学んだ」「協調する姿勢が成長につながった」など。
感情的な表現(例:「とても頑張った」)は、行動の説明をしたあとに補足として使うことで、より説得力のある文章になります。
この3段構成を意識することで、読み手は「あなたの成長の過程」を自然に理解できます。
まとめ文:学びを今後どう活かすかで締める
まとめ文は、あなたの将来性と大学との“つながり”を示す最も重要なパートです。
高校で得た学びや成長を、「大学で何を学び、将来どんな形で社会に貢献したいのか」という具体的な目標に結びつけましょう。
・高校で得た学び → 大学での探究・研究につなげる
・大学での学び → 将来の夢・社会貢献へと発展させる
例文:
「高校で培った粘り強さを活かし、貴学の△△研究室で○○の課題解決に取り組みたいと考えています。」
大学名・学部名・研究分野を具体的に入れることで、志望度の高さと将来像がより明確に伝わります。
単に「頑張りたい」ではなく、「どのように学びを活かすか」を示すことが、評価者に“将来性のある学生”と感じてもらう鍵です。
PREP法を使うと、伝わりやすく整理された文章になる
PREP法とは、ビジネス文書や面接対策などでも使われる論理的にわかりやすい文章構成の型です。
この方法を使うことで、自己PR文や自己アピール文でも「伝わる順番」で書けるようになり、読み手(大学側)に一貫した印象を与えることができます。
【PREP法の構成】
P(Point)=結論:あなたの強み・主張を最初に伝える
R(Reason)=理由:なぜその強みがあるのかを説明する
E(Example)=具体例:その強みを裏付ける経験やエピソードを書く
P(Point)=再結論:学んだことをまとめ、大学でどう活かすかを示す
例えば、
「私の強みは主体性です。中学時代に~という課題を自分で見つけ、改善に取り組みました。この経験から、自ら行動して環境を変える力を身につけました。」
PREP法を使うと、話の流れが整理され、読み手が理解しやすい構成になります。
自己PRの例文5選(部活・勉強・活動なし)と解説
「例文を見て参考にしたい」という高校生のニーズは最も高いです。
このセクションでは、受験生からよく選ばれるテーマを基に、活動が少なくてもアピールできる例文を5つご紹介します。
自分の経験に近い例文の構成と表現を参考にしてください。
例文②:生徒会・委員会活動でのリーダーシップ
例文③:ボランティア活動で学んだ行動力
例文④:勉強を通して成長した忍耐力
例文⑤:趣味・特技から伝わる継続力
例文①:部活動での努力とチームワーク
部活動の例文では、「勝利」という結果よりも、「チーム内の意見の対立をどう解決したか」「自分の役割をどう定義し、貢献したか」というプロセスと協調性を強調しましょう。
私の強みは、仲間と協力しながら目標に向かって粘り強く努力できることです。
高校ではソフトテニス部に所属し、最初の1年間は思うように勝てませんでした。そこで、自分の課題を分析し、放課後の練習ではフォームを撮影して改善点を共有しました。その結果、ペアとの連携が良くなり、地区大会でベスト8に進出できました。
この経験を通して、チームで支え合いながら成果を出す大切さを学びました。大学でもこの姿勢を活かし、ゼミやプロジェクト活動で仲間と協力しながら成果を上げたいです。
例文②:生徒会・委員会活動でのリーダーシップ
リーダーシップとは「皆を引っ張ること」だけではありません。
「多様な意見をまとめ、目標へ導く調整能力」も立派なリーダーシップです。
具体的には、「反対意見を持つ人をどう説得し、巻き込んだか」という行動に焦点を当てます。
私の強みは、周囲をまとめて行動に移すリーダーシップです。
高校では文化祭実行委員として、クラス企画の進行を担当しました。意見が分かれ、話し合いが止まることもありましたが、私は「全員が納得できる案」を見つけるために小グループで意見を整理しました。その結果、準備がスムーズに進み、当日はクラス全員で成功を喜び合うことができました。
この経験から、リーダーとは人を引っ張るだけでなく、意見をつなぐ役割も重要だと学びました。大学でも協働的なリーダーシップを発揮し、グループ活動に貢献したいと考えています。
例文③:ボランティア活動で学んだ行動力
ボランティア活動の経験は、社会貢献への意識と主体的な行動力を示すのに役立ちます。
単なる活動報告ではなく、「活動を通じて社会が抱える問題に気づき、それを大学で学術的に解決したいと考えるようになった」という意識の変化を説明しましょう。
私の強みは、必要とされる場面で自ら動ける行動力です。
地域の清掃ボランティアに参加した際、最初は与えられた仕事をこなすだけでしたが、途中で「ごみの分別が曖昧なまま捨てられている」ことに気づき、参加者に分別ルールを周知するポスターを作りました。その取り組みをきっかけに、地域の方々から感謝の言葉をいただきました。
この経験から、自ら課題を見つけ、周囲と協力して改善する姿勢を身につけました。大学でも社会課題に目を向け、実践的に行動できる学生を目指します。
例文④:勉強を通して成長した忍耐力
「部活や委員会はやっていない」という高校生でも安心してください。
苦手科目の克服や、難易度の高い分野に挑戦した経験は、大学での研究意欲や粘り強さを示す強力な材料になります。
「成績が上がった」だけでなく、「どんな工夫と忍耐力で壁を乗り越えたか」という学習姿勢をアピールしましょう。
私の強みは、目標を立てて粘り強く努力し続ける忍耐力です。
高校1年のとき、英語が苦手で成績が伸び悩んでいました。そこで毎日30分だけでも必ず英単語を復習し、分からない文法は先生に質問する習慣をつけました。その積み重ねで2年後には模試の偏差値が10以上上がり、自信を持てる教科になりました。
この経験を通して、努力は一度で結果が出なくても、継続すれば必ず力になることを実感しました。大学でも学びをコツコツ積み重ね、専門分野で確かな力を身につけたいです。
例文⑤:趣味・特技から伝わる継続力(約350字)
ゲームやイラスト、プログラミングなどの趣味も、自己PRのテーマになります。
大切なのは、「その趣味にどれだけ深くコミットし、何を継続的に学んだか」です。
例えば、「イラストを3年間毎日描き続け、独学でスキルを磨いた継続力」を、大学での研究に対する粘り強い姿勢と結びつけてください。
私の強みは、一つのことを長く続け、工夫しながら成長できる継続力です。
私は中学生の頃から独学でイラストを描いており、SNSで作品を発信しています。最初は上手く描けず悔しい思いもしましたが、他の人の作品を分析したり、描き方の本を参考にしたりして少しずつ上達しました。今ではフォロワーから依頼を受けることもあり、自信につながっています。
この経験から、「好きなことを続ける力」が自分を成長させる原動力になると学びました。大学でも探究心を持ち続け、表現力をさらに磨きたいです。
【編集部からのアドバイス】
・どの例文も「経験→行動→学び→将来」につながる流れで構成。
・結果よりも「考え方の変化」「姿勢」を重視している。
・活動が少なくても、日常の中の行動や工夫を描けば十分アピールできる。
自己PR文の書き出し例・使えるフレーズ集
文章を読み進めてもらうための最初の一文は特に重要です。
「何から書き出せばいいか分からない」という高校生の悩みを解決するため、すぐに使える書き出しのパターンと、文章を魅力的にするフレーズをご紹介します。
「高校生活で特に力を入れたのは〜です」
「この経験を通じて、〇〇の大切さを実感しました」
書き出しで避けたいNGパターン(ありきたりな表現)
「私は〇〇を通して〜を学びました」
これは、経験と学びをセットで最初に提示する、論理的な書き出しの基本形です。
・具体例:「私は高校の生徒会活動を通して、多様な意見を統合する難しさと協調性の大切さを学びました。」
この一文で、文章の結論とテーマ(生徒会)が同時に伝わります。
「高校生活で特に力を入れたのは〜です」
自己PR文が、出願書類の一部で「高校生活の取り組み」について問われている場合などに適しています。
・具体例:「高校生活で特に力を入れたのは、〇〇という目標を達成するための計画性と実行力を身につけたことです。」
抽象的な活動名だけでなく、得た能力を組み合わせて記述すると説得力が増します。
「この経験を通じて、〇〇の大切さを実感しました」
経験を述べた後に、その経験の意義を強調したい場合に有効なフレーズです。
・具体例:「この経験を通じて、チームを支える裏方の役割の重要性を実感し、責任感を持って行動する姿勢を学びました。」
書き出しで避けたいNGパターン(ありきたりな表現)
以下のような書き出しは、読み手の興味を引けず、避けられるべきです。
・「私の長所は、誰にも負けないくらい頑張り屋なところです。」(抽象的)
・「高校3年間で、私はたくさんのことを学びました。」(具体的情報がない)
断定的な結論を避け、抽象的な表現で終わる書き出しは最も避けるべきNGパターンです。
失敗を避ける!よくあるNG自己PR文の特徴と改善策
あなたの文章が大学の評価者に正しく伝わるために、ありがちな失敗パターンと、その具体的な改善策を知っておきましょう。
多くの受験生が陥るミスを事前に防ぐことが、合格への近道です。
結果だけを強調してプロセスが書かれていない
「頑張った」だけで終わっている
文字数オーバー・形式ミス(提出要件に注意)
抽象的すぎて内容が伝わらない
「コミュニケーション能力が高い」「何事にも真面目に取り組む」といった表現は、抽象的すぎてあなたの個性が伝わりません。
・改善策:「具体的な行動」に置き換えてください。「コミュニケーション能力が高い」→「初対面のグループで必ず自分から話題を振り、全員の意見を聞き出す役割を担った」のように、具体的な行動を記述します。
結果だけを強調してプロセスが書かれていない
「〇〇大会で優勝しました」「部長として部をまとめました」といった結果だけでは、「なぜ優勝できたのか?」「どうやってまとめたのか?」が分かりません。
・改善策:結果よりも、そこに至るまでの工夫や試行錯誤を詳しく説明してください。特に、失敗や困難に直面した時の「乗り越え方」に焦点を当てると、あなたの粘り強さが伝わります。
「頑張った」だけで終わっている
「〜するために一生懸命頑張りました」「努力しました」という表現は、あなたの熱意は伝わるものの、具体性に欠けます。
・改善策:「頑張った内容」を具体的な行動と結果で数値化しましょう。例えば、「毎日2時間、過去問を分析し、苦手な単語を1000個覚える努力をした」のように、重要な数値を使うと説得力が大幅に増します。
文字数オーバー・形式ミス(提出要件に注意)
文字数や形式のミスは、「提出要件を守れない」と判断され、自己PR文の内容以前の問題として評価が下がる最大の要因となります。
・明確な推奨事項:指定された文字数は必ず守り、手書きの場合は丁寧に清書してください。提出前に先生や家族にダブルチェックしてもらうことを強く推奨します。
差がつく!他の受験生と差別化するポイント
自己PR文で「他の受験生と同じような経験」を書いてしまっても大丈夫です。
重要なのは、「経験の中身」ではなく「その伝え方」です。
ここでは、あなたの文章を他の受験生と差別化するための、視点の変え方を解説します。
努力の過程や失敗からの学びを書く
「結果」ではなく「変化」を具体的に表現する
「成績」よりも「成長エピソード」を重視する
大学が重視するのは、単なる「結果」ではなく、そこに至るまでの努力と変化のプロセスです。
例えば、「評定平均が4.8でした」という事実よりも、「苦手だった数学を克服するために新しい勉強法を試し、定期テストで10点上げた」という具体的な成長エピソードのほうが印象に残ります。
大学は、現在の学力よりも“伸びしろ”や主体的に成長できる姿勢を持つ学生を求めています。
努力の過程や失敗からの学びを書く
失敗や挫折は、隠すべきものではありません。
むしろ、大学は困難に直面したときにどのように考え、行動したかを見ています。
「一度は目標を諦めそうになったが、仲間と協力して最後まで取り組んだ」など、努力の過程や立ち直りの工夫を具体的に書くことで、あなたの人間性や課題解決力が伝わります。
「結果」ではなく「変化」を具体的に表現する
自己PR文で評価されるのは、「何を達成したか」よりも、「どう変化したか」です。
「チームが優勝した」という事実だけでなく、「自分の声かけでチームの雰囲気が明るくなり、全員が前向きに取り組むようになった」など、周囲への良い影響や行動による変化を描くと、より印象的な文章になります。
「前向きな変化」を示すことで、あなたが周囲に良い影響を与えられる成長型の学生であることを大学に伝えられます。
自己PR文の文字数・形式の目安まとめ
提出する書類によって求められる文字数や形式が異なります。
ここでは、よくあるパターンをまとめ、あなたの不安を解消します。
面接・エントリーシートでの使用時の違い
清書の際の注意点(誤字・改行・余白)
出願書類でよくある文字数パターン(200字・400字・600字)
文字数 | 特徴 | 書き方のポイント |
---|---|---|
200字 | 短く簡潔な記述が求められる | 結論(強み)と最も伝えたいエピソード1つに絞り、無駄を省く。余計な説明よりも「何を学んだか」を明確にする。 |
400字 | 最も一般的な文字数 | 「導入(結論)→本文(エピソード)→まとめ(学び)」の3段構成を基本にする。PREP法を使うと整理しやすい。 |
600字 | 詳細な説明が可能 | 困難な状況や課題の背景、工夫した点、学びの深さを丁寧に記述。プロセス重視で“成長の物語”として展開する。 |
【編集部からのアドバイス】
出願書類では、文字数によってアピールの重点が変わります。
・200字:面接や短文記述など、瞬時に伝える要約力が重要。
・400字:総合型選抜・推薦入試の多くで採用。結論と根拠をバランスよく配置。
・600字:文章力や思考力を評価されるケースが多く、体験を通じた“成長のプロセス”まで書くと高評価。
どの文字数でも共通するのは、「何を伝えたいか(核)」を最初に決めてから構成することです。
面接・エントリーシートでの使用時の違い
エントリーシート(ES)では、読み手が一度に多くの応募者の書類を確認するため、論理的で読みやすい構成と客観的な事実が求められます。
・「何を」「どのように」「なぜそう思ったか」を筋道立てて説明する。
・感情的な表現よりも、データ・行動・結果を中心に簡潔にまとめる。
・具体的な数字(例:「〇名のメンバーをまとめた」「成績を10点上げた」)を入れると説得力が増します。
面接では、文章よりもあなたの声・表情・話し方から伝わる人柄が重視されます。
・同じエピソードでも、「自分の言葉」で話すことを意識する。
・声のトーンや表情を明るくし、熱意や前向きな姿勢を見せる。
・暗記ではなく、“思い出しながら語る”くらいが自然で印象的です。
エントリーシートは論理性、面接は共感性を重視するのがポイントです。
清書の際の注意点(誤字・改行・余白)
清書の仕上がりは、内容と同じくらい「印象」を左右します。
・手書きの場合:文字の丁寧さ=あなたの誠実さと受け取られます。消し跡やにじみが目立たないよう、下書きをしてから清書しましょう。
・パソコン作成の場合:段落や改行を意識し、1段落=1テーマで整理。余白を適度に取り、行間を詰めすぎないことで読みやすくなります。
・共通の注意点:誤字脱字は信頼を損ねる原因になります。印刷前・提出前に必ず第三者に確認してもらうと安心です。
細部まで整った文章は、「丁寧に準備する姿勢」そのものが評価対象になることを忘れずに仕上げましょう。
志望理由書や面接との関係性も押さえよう
自己PR文は、大学受験という全体像の一部です。
この文章の内容が、志望理由書や面接と矛盾なく一貫していることが、合格への信頼性を高めます。
面接での自己PRとの一貫性を意識する
自己PR→志望理由→将来の目標の流れで整理
志望理由書との違いとリンクさせる書き方
自己PR文は、「私は何ができるか」(過去・現在)を説明するのに対し、志望理由書は、「大学で何を学び、どんな将来を描きたいか」(未来)を伝えるものです。
この2つをうまくリンクさせることで、あなたのストーリーに一貫性が生まれます。
【リンクさせるコツ】
・自己PR文の中で書いた「学び」や「気づき」を、志望理由書での「学びたいテーマのきっかけ」としてつなげる。
・例:「部活動で培ったリーダーシップ → 組織マネジメントを学びたい」など、過去の経験を未来の学びに自然に接続する。
“過去の経験”が“大学での目標”につながっている構成にすると、大学側に「この学生は入学後も成長し続ける」と感じてもらえます。
面接での自己PRとの一貫性を意識する
書類に書いた内容は、面接で必ず確認されると思っておきましょう。
面接官は「書かれた内容を自分の言葉で話せるか」を重視します。
・提出前に声に出して読む:自然に話せる表現かを確認。
・要点をメモ化:エピソード・学び・大学との関連を3点でまとめておくと安心。
・内容のブレ防止:「書類ではリーダーシップ、面接では協調性」など、テーマがずれないよう注意。
書類と発言内容が一致していると、誠実さ・一貫性・信頼性の3つが評価されます。
自己PR → 志望理由 → 将来の目標 の流れで整理
あなたの受験ストーリーは、以下の3ステップで整理すると最も効果的です。
段階 | 内容 | 目的 |
---|---|---|
自己PR文 | 高校で培った強み・学び | 自分の成長を具体的に示す |
志望理由書 | その強みをもとに大学で学びたいこと | 大学との適合性を伝える |
将来の目標 | 大学での学びを社会でどう活かすか | 成長の方向性を明確に示す |
「過去 → 現在 → 未来」のストーリーでつなげると、あなたの文章全体が論理的かつ印象的になります。
受験のプロとしても、この一貫構成は合格率を高める最も効果的な戦略です。
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【高校生】大学入試の自己PR文の書き方:よくある質問(Q&A)
ここでは、予備校オンラインドットコム編集部が、高校生や保護者が持つ具体的な疑問に回答し、不安を解消します。
Q2. 特別な実績がない高校生でも自己PR文は書けますか?
Q3. 自己PR文のNGワード・NG表現はありますか?
Q4. 志望理由書と自己PR文の違いは何ですか?
Q1. 自己PR文はどれくらいの文字数で書けばいいですか?
A. 大学が指定する文字数を必ず守ることが最優先です。
出願要項に「○○字以内」と記載があれば、その上限の9割以上を目安に書くのが理想です。
指定がない場合は、400字前後にまとめると、内容のバランスが良く読みやすい文章になります。
400字あれば「結論→エピソード→学び→今後の目標」という4段構成が自然に収まります。
文字数を少なく書きすぎると「準備不足」と見なされるため、余裕を持って構成を整えましょう。
Q2. 特別な実績がない高校生でも自己PR文は書けますか?
A. もちろん書けます。
大学が見ているのは、「実績の大きさ」よりも「努力と成長のプロセス」です。
例えば、以下のような内容も立派なアピール材料になります。
・苦手科目を克服するために工夫した勉強法
・毎日コツコツ続けている趣味や部活動
・家族のサポートや委員会での地道な役割
大学は、「問題にどう向き合い、どう変化したか」を重視します。
“特別な成果”ではなく“自分なりの変化”こそが評価されるのです。
Q3. 自己PR文のNGワード・NG表現はありますか?
A. 以下のような表現は避けましょう。
NG表現 | 理由 |
---|---|
「頑張りました」「一生懸命やりました」 | 抽象的で、行動の具体性が伝わらない |
「自分が一番になりたかった」 | 自己中心的に聞こえ、協調性が感じられない |
嘘や誇張 | 面接で矛盾が出やすく、信頼を損なう |
代わりに、事実に基づいた行動や学びの表現を使いましょう。
例:「課題解決のために〇〇を工夫し、△△の成果を得ました。」
誠実で具体的な言葉を選ぶことが、大学からの信頼につながります。
Q4. 志望理由書と自己PR文の違いは何ですか?
A. 焦点が「今の自分」と「これからの自分」で異なります。
書類 | 主な内容 | 目的 |
---|---|---|
自己PR文 | あなたの能力・強み・成長 | 「どんな人物か」を伝える |
志望理由書 | 大学で学びたいこと・将来像 | 「なぜこの大学なのか」を伝える |
両方に共通するのは「自分らしさ」を伝えることですが、自己PR文は過去〜現在、志望理由書は現在〜未来を描くイメージで使い分けましょう。
この2つをうまくリンクさせると、書類全体に一貫性が生まれ、より高く評価されます。
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しかも、
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まとめ:【高校生】大学入試の自己PR文の書き方と例文5選|活動が少なくてもOK!
自己PR文は、決して難しい書類ではありません。
このガイドで紹介した3段構成テンプレートと例文を参考にすれば、どんな高校生でも大学にあなたの価値が伝わる文章が書けます。
自己PR文は「経験よりも伝え方」が大事
あなたが持つ経験の大小は問題ではありません。大切なのは、その経験から何を学び、どう成長したかという伝え方です。あなたの考え方と姿勢を論理的に表現しましょう。
活動が少なくても“考え方”や“学び”で評価される
「活動が少なくてもOK!」です。日常の小さな努力や工夫を、「課題解決能力」や「継続力」といった大学が求める能力に結びつけ、未来への将来性をアピールしてください。
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