高校1年生の英語勉強法とやるべきこと|つまずき別ロードマップ

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高校に入って英語が急に難しくなり、効果的な高校1年生の英語勉強法や「何から手を付ければいいか」が分からず悩んでいませんか?
定期テスト前だけの教科書丸暗記で乗り切れても、実力模試の初見の長文になると全く読めず、焦りを感じている人も多いはずです。
英語が伸び悩む原因は努力不足や暗記量不足ではなく、勉強の「順番」を見誤っていることにあります。
長文問題集を増やしたり新しい参考書を買い足したりする前に、まずは手元の教材を使って「1文の主語と動詞を正しく読めるか」を確認することが先決です。
この記事では、指導現場の知見をもとに、あなたが今どこで止まっているかを見分ける「つまずき別診断」と、教科書や学校配布の教材を受験の基礎力に繋げるための具体的なロードマップを解説します。
記事のポイント
- 単語より前に1文の主語と動詞を見つける
- テスト用の丸暗記から模試に強い読み方に変える
- 中学英語に戻るべきサインと立て直しの基準
- 学校の教科書と配られた参考書を使いこなす
高校1年生の英語は何から始めるべきか

高1英語で伸び悩む生徒は、努力が足りないわけではありません。
多くの場合、今どこで止まっているかを見誤っています。
単語を増やす、参考書を増やす、長文を解く量を増やす——その前に、自分が本当に止まっている場所を確認することが、高1の英語学習で最初にやるべきことです。
- 自分のつまずき現在地を特定する
- 長文の前に1文の主語と動詞を見る
- 配布された参考書の使い切りを優先
最初は1文を正しく読めるか見る
長文が読めない、模試の点が伸びないと感じたとき、最初に手を伸ばしたくなるのは新しい参考書や問題集です。
指導現場では、「まず長文を増やす前に、1文を正しく読めるか確認しよう」という声かけを最初に行います。
主語と動詞が見つけられない文が多いなら、長文の演習量を増やす前に、文法と英文解釈を固める方が先です。
具体的には、教科書や問題集の1文を取り出し、主語(S)・動詞(V)・目的語(O)・補語(C)に印をつけられるかを確認します。
これができないまま長文の量だけを増やすと、なんとなく雰囲気で訳す読み方が固定されてしまい、初見の英文で手が止まる状態が続きます。

参考書を増やす前に状態を確認する
高校入学時に、解説中心の分厚い総合英語参考書(VintageやNext Stageなど)が学校から配布されている場合、まず確認すべきは「新しく何を買うか」ではなく「配布された参考書をどこまで使い切っているか」です。
週2回程度の「論理・表現」の授業だけでは、分厚い参考書の内容を授業内だけでカバーするのは難しく、自習で進めることが前提になっています。
配布教材がある場合は、それを最後まで自習で仕上げることを優先し、市販の参考書を新たに買い足すのは、配布教材の定着度を確認したあとに判断します。

高1で使う参考書を一冊ずつ詳しく比較検討したい場合は、高校1年生の英語を得意にする!おすすめ英語の参考書17冊で網羅的に整理しています。
高1でやるべきことの全体像
英語力は、英単語(部品)→英文法(設計図)→英文解釈(1文を組み立てる力)→長文読解(複数の文をつなげて読む力)という階層で積み上がっていきます。
この順番自体は目新しいものではありませんが、高1でつまずく生徒の多くは、この順番のどこかを飛び越えて、いきなり長文の演習量だけを増やしてしまっています。
大切なのは、順番を知っていることではなく、自分が今どの段階で止まっているかを把握し、そこから手をつけることです。
次の章では、つまずきの原因を具体的に見分ける方法を整理します。
高1英語でつまずく原因を見分ける

模擬試験や定期テストの点数だけを見ても、自分がどこで止まっているかは分かりにくいものです。
以下の診断マトリクスは、症状から本当の原因を見分けるための目安です。
| 症状・悩み | 隠れた本当の原因 | 最初に行うべきこと |
|---|---|---|
| 高校最初の定期テストで平均点を大きく下回る | 中学英語の文法・語彙の定着不足 | 中学範囲の文法を短期間で総復習する |
| 単語テストの点は良いのに、初見の長文が読めない | 単語を1対1の訳でつなぎ合わせる「なんとなく読み」 | 1文ごとにSVOCを書き込んで構造を確認する |
| 4択の文法問題集は解けるのに、長文中で同じ文法に気づけない | 答えの番号だけを選ぶ「形式文法」止まり | 不正解の選択肢が「なぜダメか」を説明できるか確認する |
| 定期テストは取れるのに、外部模試になると偏差値が下がる | 既知の文章への短期記憶に依存している | 教科書の「白文」だけで構造分析と和訳ができるか確認する |
単語を覚えても長文が読めない原因
単語を覚えても長文が読めない場合、語彙不足ではなく、主語・動詞・目的語をつかめていない可能性があります。
単語を1対1の日本語訳でつなぎ合わせて読んでいると、文の途中で意味のカタマリ(句・節)を見失い、結局なんとなくの訳になってしまいます。
このタイプの生徒には、単語の追加よりも、1文の中の「意味のカタマリ」を区切る練習が有効です。
どこからどこまでが1つの名詞句・形容詞句なのかを意識して読むだけで、同じ単語量でも読める英文の量が変わってきます。

英文の構造を正しく読み取る練習をしたい人は、英語構文の覚え方も参考になります。▶高校生の英語構文の覚え方|読んだ回数より「何も見ずに答える」暗記手順
文法問題は解けるのに読めない原因
文法問題で正解できても、長文の中で同じ文法に気づけない場合は、英文解釈の基礎で止まっています。
4択の文法問題集(Vintageなど)を繰り返し解いて答えの記号やパターンを覚えることと、長文の中で関係代名詞や分詞構文の働きに自分で気づくことは、別の能力です。
判断基準はシンプルです。
問題集の選択肢のうち、正解以外の3つが「なぜ間違いなのか」を自分の言葉で説明できるかどうか。
説明できないまま正解だけを覚えている場合、長文の中では同じ文法を見抜けないことが多くなります。

定期テストは取れるのに模試が悪い原因
定期テスト前に教科書本文を丸暗記して点を取る生徒ほど、初見の長文や模試で読めなくなることがあります。
定期テストは「すでに知っている文章を覚えているか」を測る短期記憶のテストに近く、河合塾の模試のような外部模試は「初めて見る文章をその場で処理できるか」を測るテストです。
測っている力そのものが違うため、定期テスト対策だけを繰り返していても、模試の点数には直結しにくいのです。
高校英語が壊滅的な場合の立て直し方

「高校英語が壊滅的」と感じている場合、焦って高校範囲の問題集を増やす前に、まず止まっている場所が中学範囲にあるのかどうかを確認します。
- 中学英語に戻るべき境界線のサイン
- 高校の授業を止めずに並行して復習
- 長文問題の乱発など避けるべき失敗
中学英語に戻るべきサイン
次のような状態に複数当てはまる場合は、高校の問題集を進める前に、中学範囲の確認を優先したほうが結果的に早く立て直せます。
- 自動詞と他動詞の違いを説明できない
- 形容詞と副詞の役割の違いがあいまいなまま読んでいる
- 関係代名詞の主格・目的格の使い分けに自信がない
- 文の主語と動詞を見つけるのに毎回時間がかかる
- 中学3年間で習った基本動詞のルールを思い出せない
高1の授業と並行して復習する方法
中学範囲の総復習が必要だと判断した場合でも、高校の授業を止める必要はありません。
授業の予習・復習サイクルは維持したまま、週末などのまとまった時間を使って中学英語の総復習を並行して進めるのが現実的です。
3週間程度を目安に集中して中学文法を一気に復習し、平日は高校の授業内容についていくことに専念する、という時間の使い分けが立て直しの基本になります。

最初に避けたい勉強の失敗
立て直しの段階でよくある失敗は、次のようなパターンです。
| 避けたい失敗 | なぜ徒労になりやすいか |
|---|---|
| 教科書本文を白紙のノートに丸写しするだけ | 「書いた」という作業感だけが残り、構造理解につながらない |
| 1文の精読ができないまま長文問題を多く解く | 読めない文を読めないまま繰り返すだけで、読み方自体が変わらない |
| 単語帳を何冊も並行して進める | 1冊あたりの接触回数が減り、どの単語も定着しにくくなる |
教科書と授業を受験につなげる勉強法

学校で配られている教科書や問題集は、実は受験対策としても十分に活用できる教材です。
買い足す前に、まずこれらをどう使うかを整理します。
- 英語コミュニケーションの予習手順
- 論理・表現の文法を発信力に繋げる
- 白文コピーを使った構造分析の練習
英語コミュニケーションの使い方
「英語コミュニケーションⅠ」は、中学校までに学んだ単語に加えて、高校での新たな語彙を身につけながら進める読解中心の科目です。
本文を読むときは、訳を覚えるだけで終わらせず、1文ずつ主語・動詞・修飾関係を確認しながら読みます。
授業の予習段階で構造を自力で把握しておくと、授業はその確認作業になり、本文がそのまま精読教材として機能します。

論理・表現の文法を固める方法
「論理・表現Ⅰ」は文法事項を発信(作文・表現)につなげるための科目です。
文法問題は答えを選べることがゴールではなく、なぜその形になるのかを説明できる状態を目指します。
学んだ文法事項を使って短い英作文を作ってみると、4択では気づきにくい「理解の浅さ」が見えてきます。

高校3年間の文法単元を順番ごとに網羅的に確認したい場合は、高校英語文法一覧|高1・高2・高3の単元と習う順番を完全整理を参考にしてください。
教科書丸暗記で終わらせない
教科書本文の暗記だけで終わらせず、本文中の文法事項を抜き出して確認することが大切です。
例えば不定詞や関係代名詞、分詞が出てきたときに、「なぜこの形になるのか」まで説明できる状態にしておくと、定期テストの範囲が終わったあとも知識として残ります。
文字としての丸暗記は模試では通用しませんが、本文のテーマに関する背景知識を理解しておくことは、初見の長文を読み解くときの助けになります。
単語・文法・英文解釈の勉強順

ここでは、単語・文法・英文解釈それぞれの「どこまでやれば次に進んでよいか」という基準を整理します。
- 忘れる前提で接触回数を増やす単語法
- 他の選択肢がダメな理由を説明する
- 語彙と文法を繋いで1文を正確に読む
英単語は忘れる前提で確認する
単語は1回で覚えるものではなく、忘れることを前提に何度も確認するものです。
1日前に覚えた単語を今日も覚えているか、2日前、3日前、1週間前、2週間前に覚えた単語はどうか——このように接触回数を増やしていくことが、1語に長い時間をかけることよりも定着につながります。
システム英単語やターゲット1200・1400のような単語帳を使う場合も、ページを進める速さより、すでに覚えた範囲の記憶チェックを優先します。

レベルに合った単語帳の選び方を詳しく知りたい場合は、高校1年生におすすめの英単語帳5選|レベル別に失敗しない選び方で整理しています。
英文法は答えの理由まで説明する
文法問題集を解くときは、正解した問題でも「なぜ他の選択肢がダメなのか」を自分の言葉で説明できるかを確認します。
説明できない場合、答えを覚えているだけで、長文の中で同じ文法に気づける状態にはなっていません。
この基準を持っておくと、何冊も問題集を増やす前に、今の1冊をどこまで仕上げればよいかが見えてきます。

英文法の復習方法や音読の進め方を詳しく知りたい場合は、英文法の勉強法もあわせて確認してください。英文法の勉強法はこれでOK|覚え方・音読・復習の最短ルートを解説
英文解釈で1文を読めるようにする
英文解釈は、語彙と文法の知識を使って1文の構造を正確に見抜く作業です。
SVOCを発見できるか、名詞句・名詞節・形容詞句・形容詞節などの意味のカタマリを区別できるか、that やit が何を指しているかを特定できるか。
これらができる状態になってから長文に進むのが、つまずきを減らす順番です。
音読を暗記で終わらせないやり方

音読は、文字列をただ声に出す作業ではなく、理解し終えた英文を素早く処理できるようにするための練習です。
- 意味と構造を理解した例文を声に出す
- 読めなかった英文を自動化する訓練
- 毎日30分を目安に正しい手順で行う
文法例文を声に出して定着させる
文法事項を含む例文は、10〜20回以上、できれば構文として無意識に出てくるくらいまで繰り返し音読します。
意味と構造を理解したあとに繰り返すことで、英作文や読解のスピードにつながっていきます。

読めなかった英文を音読する
模試や問題集で読めなかった、あるいは読むのに時間がかかった英文は、構造を確認したうえで繰り返し音読する対象にします。
正しい構造を意識しながら何度も音読することで、同じような構文に出会ったときに自動的に対応できるようになっていきます。

聞く・声に出す練習も入れる
教科書の音声を使う場合は、聞き流すだけで終わらせず、段階を踏んで取り入れます。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ① プレリスニング | テキストを見ずに、現在の理解度を確認する |
| ② テキスト確認 | 文字を見ながら音声を聴き、聞き取れなかった箇所を把握する |
| ③ 音の変化の確認 | 連結・脱落などの音の変化をメモする |
| ④ マンブリング | 小声で音声のスピードに口を合わせる |
| ⑤ シャドーイング | テキストを見ずに、音声を少し遅れて追いかけて発声する |
| ⑥ オーバーラッピング | テキストを見ながら、音声と同時に読む |
| ⑦ ディクテーション | 音声を1文ずつ止め、聞き取った英語を書き取る |
文法例文の音読と教科書本文の音読を合わせて、1日30分程度を目安にすると、単語も自然と頭に入りやすくなります。
定期テスト対策と受験勉強のつなげ方

定期テストの勉強の仕方そのものを少し変えるだけで、受験に向けた実力につなげることができます。
- テスト範囲の英文を文法確認に使う
- メモのない白文で初見の対応力を測る
- 高1後半から情報探しの読みに切り替える
テスト範囲を文法確認に使う
テスト範囲に出てくる英文は、その単元で習っている文法事項の具体例です。
問題集を周回するだけでなく、その文がどの文法ルールに基づいているのかを確認し、他の文にも当てはめられる形で理解しておくと、テスト対策がそのまま文法の定着につながります。

教科書本文から初見力を作る
教科書本文を、日本語訳やメモが書き込まれていない状態(白文)でコピーし、自力でSVOCMを特定して訳せるかを確認します。
授業のメモやヒントがない状態でどこまで読めるかを試すことで、初見の文章を読む力がどの程度ついているかが見えてきます。

高1後半から模試を意識する
定期テスト対策だけに頼っていると、初見の長文に対する処理スピードが鍛えられないままになります。
高1の後半からは、河合塾の模試のような外部模試を意識して、すべてを完璧な日本語に訳す読み方から、必要な情報を文章の中から探し出す読み方へ少しずつ切り替えていきます。
自分のつまずきに合わせてこの切り替えを進めていくと、早ければ数か月程度で、初見の英文に対する構造把握の感覚が変わってくるのを感じられることがあります。
【Q&A】高校1年生の英語勉強法に関するよくある質問

高校1年生の英語学習でつまずきやすいポイントや、家庭学習の進め方、補助教材・ノートの正しい活用法を解説します。
指導現場に寄せられるリアルな疑問へ一問一答形式で答え、日々の不安をすっきり解消します。
Q.高1から大学受験対策は必要?
高1の段階では、定期テストの勉強の仕方そのものを正しく整えることが、結果的に大学受験対策の基礎になります。
英検準2級・2級のような外部検定を早めに取得しておくと、総合型選抜や一般選抜において加点や得点換算、出願資格の対象になる場合があり、高1のうちに英語の基礎を固めておくことで、高3で他教科に時間を割きやすくなるという考え方もあります。

Q.無料問題やアプリは使うべき?
無料の文法演習サイトや単語アプリは、隙間時間のアウトプットや単語の確認には向いています。
ただし、自分のつまずきを診断したり、学習全体の順序を組み立てたりする機能は持っていないため、学校の教科書や配布教材を中心に置き、無料サイト・アプリはあくまで補助教材として位置づけるのが現実的です。

Q.英語のノートはどう作ればいい?
ノートは、本文を書き写すための作業板ではなく、自分がどこでつまずいたかを確認するための道具として作ります。
書き込み用の余白を3割以上残しておき、授業で分かったことや訳の修正を後から書き足せるようにしておくと、復習のときに自分の弱点が見つけやすくなります。

Q.高1で英語が壊滅的な場合は中学英語からやり直すべき?
本文にもある通り、主語と動詞を見つけられない、基本文法が曖昧な場合は中学範囲の復習を優先した方が効率的です。
高校の授業を止める必要はなく、授業と並行して中学英語を復習します。
まとめ:高校1年生の英語勉強法とやるべきこと

高1英語はつまずき別に始める
高1英語で大切なのは、単語帳や参考書を買い足すことよりも、今の自分が単語不足・文法不足・英文解釈不足・定期テスト偏重のどれに当たるかを先に確認することです。
教科書本文と学校配布の文法参考書を使い、1文の主語と動詞を正しく見つけられるかどうかを、今すぐ手元の教材で確かめてみてください。
そこから、自分に合った勉強の順番が見えてきます。
執筆者プロフィール

※この記事は、学習塾で長年にわたり高校生への英語指導を担当してきた藤堂直樹が執筆しています。英単語・英文法・長文読解・英作文など、英語が苦手な生徒にもわかりやすい学習法を発信しています。
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