勉強しない高校生の原因と対処法|親がまず確認したいポイント

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勉強しなさいと言うたびに反発され、スマホばかり見ている姿にため息が出る。
そんなご相談を、私は学習塾の現場で多数受けてきました。
焦る前に、まず原因を一緒に見極めていきましょう。
記事のポイント
- 怠けと決めつけず4つの視点から原因を見極める
- 催促や比較を避けて指示を質問に変える接し方
- 日々の勉強は見守り生活の乱れや危機には介入する
- 焦らず家庭の生活リズムを整えることから始める
勉強しない高校生は「やる気がない」と決めつけない

勉強しない=怠けという思い込みを、まずここで外してください。
私の指導現場に相談に来る高校生の多くは、表面上「めんどくさい」「やる気が出ない」と口にします。
でも実際に話を聞いていくと、事情はもっと複雑です。
「どこから手をつければいいか分からない」 「やらなきゃいけないと分かっているのに体が動かない」 「高校受験が終わってから、目標を見失ってしまった」
こうした本音を打ち明けてくれる生徒が、実際に少なくありません。
つまり、勉強しない姿の裏側には、やる気の有無だけでは説明できない事情が隠れていることが多いのです。
高校生が勉強しない原因を4つの視点で確認する

スマホや反抗といった表面の行動だけで判断せず、次の4方向から確認してください。
学力面|どこから分からなくなっているか
高校生が勉強に向かえないとき、私がまず確認するのは「どこでつまずいているか」です。
例えば、次のような様子が見られる場合は、単なる怠けではなく、学習内容の理解が追いついていない可能性があります。
- 机に向かっても手が止まる
- 教材を眺めているだけで進まない
- 「何からやればいいか分からない」と言う
- 同じ教科や単元を避ける
高校では中学より学習内容が難しくなり、科目によっては中学校で学んだ内容を前提に授業が進みます。
そのため、基礎単元で一度つまずくと、分からない部分が積み重なり、「どこから手をつければいいか分からない」状態になりやすくなります。
私の相談現場でも、こうした状態の高校生が実際にいました。
やる気がないのではなく、学習の迷子になっているだけかもしれません。
まずは教材やプリントを一緒に広げて、
- どこまでは分かっているか
- どの単元から分からなくなったか
- 今、学校でどこを勉強しているか
を整理してみてください。
親が教える必要はありません。最初は「どこで止まっているのか」を一緒に見つけるだけでも十分です。

身体・生活面|部活や睡眠不足で疲れていないか
高校生が勉強せずに寝てばかりいるとき、私は「やる気」より先に、疲れがたまっていないかを確認します。
次のような様子が続いていないか見てみてください。
- 帰宅するとすぐに寝てしまう
- 休日は昼過ぎまで起きてこない
- 朝なかなか起きられない
- 部活や学校から帰るとぐったりしている
こうした姿を見ると「だらしない」と感じるかもしれません。
勉強する気がないのではなく、睡眠不足や疲労が影響している可能性があります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、中学・高校生年代は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することが示されています。
部活動や通学などで十分な睡眠時間を確保できていないと、日中の眠気や集中しにくさにつながり、学習にも影響することがあります。
寝てばかりいる場合は、勉強時間を増やす前に、
- 睡眠時間は足りているか
- 就寝・起床時間が大きく乱れていないか
- 部活や通学で疲れすぎていないか
- 食事など生活リズムが崩れていないか
を確認してみてください。
私の現場でも、こうした場合は勉強を急かすのではなく、まず生活リズムから見直すよう保護者の方にお伝えしています。

もしお子さんが部活の疲れで机に向かえない様子であれば、平日の夜に無理な学習量を課すのではなく、まずは部活で疲れて勉強できない高校生へ向けた夜に完璧を目指さない両立術を参考に、生活リズムを崩さない最小限の工夫から試してみてください。
心理面|反抗か自信喪失・目標喪失か
話しかけると強く反発する、「どうせ無理」と投げやりになる。
そんな様子が続くと、反抗期だから仕方がないと思うかもしれません。
私は反発の強さだけで判断せず、その前後にどんな変化があったかを見るようにしています。
特に気になるのは、次のような変化です。
- 高校受験が終わってから目標がなくなった
- 成績が下がって「どうせ無理」と言うようになった
- 周囲と比べて自信をなくしている
- 以前は取り組んでいた勉強にも手をつけなくなった
私の相談現場でも、高校受験という大きな目標を終えたあと、次に何を目指せばよいのか分からなくなった生徒がいました。
周囲の学力の高さに圧倒され、自信をなくしてしまうケースもあります。
本人が「やらなければいけないのは分かっている。でも動けない」と感じているなら、そこで「勉強しなさい」と重ねても、状況は変わりにくいでしょう。
まず確かめたいのは、勉強量ではなく、
- 最近、自信をなくす出来事がなかったか
- 高校入学後の目標を持てているか
- 「やっても無理」と諦めていないか
という点です。
反抗しているように見えても、その奥に自信の喪失や目標を見失った状態が隠れていることがあります。
正論で動かそうとする前に、本人が今どんな状態なのかを知ることから始めてください。

環境面|スマホやゲームが原因とは限らない
スマホをずっと触っている、ゲームがやめられない。
この様子を見て「スマホのせいだ」と考えるのは自然なことですが、私はもう一段踏み込んで考えるようにしています。
こども家庭庁の令和7年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」では、高校生の平日1日あたりのインターネット平均利用時間は約6時間44分でした。
利用時間の長さそのものより、私が注目するのは「何から逃げているか」です。
学習のつまずきや疲労、自信の喪失といった悩みから目をそらすための逃避先として、スマホが機能している場合があります。
機器そのものより、その奥にある原因を見ていく視点が必要です。
迷ったら、目立つ行動ではなく次の4方向から確認してください。
| 視点 | よくある様子 | 確認すること | 親の最初の対応 |
|---|---|---|---|
| 学力面 | 手が止まる、教材を眺めるだけ | どこまで分かっているか | 教材を一緒に広げて仕分ける |
| 身体・生活面 | 帰宅後すぐ寝る、休日に起きない | 睡眠・食事のリズム | 勉強より先に生活を整える |
| 心理面 | 強く反発する、無気力 | 目標喪失や自信喪失の有無 | 正論より先に状態を受け止める |
| 環境面 | スマホが手放せない | 何から逃げているか | 没収せず使い方を一緒に見直す |
4つとも同時に当てはまる場合もあれば、ひとつだけ強く出ている場合もあります。
表面の行動だけで「怠け」と結論づけず、背景を一つずつ確認していくことが大切です。
机に向かおうとする意志はあるのに何から手をつければよいか分からず止まっている場合は、勉強が手につかない時の始められない原因の見分け方の手順を一緒に確認し、作業を小さく分解して最初の一歩を踏み出せるよう手助けしてあげてください。
原因が分かったら親の対応を変える

原因の見当がついたら、対応もその原因に合わせて変えていきます。
学習のつまずきは「どこからやるか」を整理する
学力面のつまずきが疑われる場合、親が教科の指導をする必要はありません。
私が保護者の方にお願いしているのは、教材やプリントを一緒に広げて、「どこまで分かっていて、どこから分からなくなっているか」を客観的に仕分ける作業です。
本人だけだと、分からない部分が漠然としすぎて手をつけられないことがあります。
一緒に整理するだけで、次の一歩が見えてくることは多いです。
本人向けの詳しい勉強法までは踏み込まず、あくまで棚卸しの伴走にとどめてください。

疲れているなら勉強より生活を整える
睡眠不足や慢性疲労が疑われる場合、私がまずお伝えするのは「勉強時間を増やそうとしないでください」ということです。
睡眠、食事、入浴のリズムを整えることが、集中力や意欲を取り戻すための前提条件になります。
厚生労働省の睡眠指針でも、体内時計を整える朝の光や、規則正しい食事の重要性が示されています。
疲れが抜けないうちに勉強量を増やそうとすると、余計に机から遠ざかってしまうことが多いです。

自信を失っているなら指示より受容を優先する
自信喪失や目標喪失が背景にある場合、正論や叱咤激励はむしろ逆効果になりやすいと、私は現場で感じています。
「今はやる気が出ないほどエネルギーが落ちているんだね」と、まず今の状態をそのまま受け止める言葉をかけてみてください。
来談者中心療法の考え方でも、評価や説得より先に、相手の状態を受け止めることが心理的な安全につながるとされています。
正論で動かそうとする前に、受け止める段階を挟むことが大切です。

スマホは取り上げるより使い方を見直す
環境面が原因として疑われる場合でも、私は一律の没収をおすすめしていません。
スマホが学習の不安や疲労からの逃避先になっている場合、逃げ場だけを一方的に奪うと、反発や無気力がかえって深まることがあります。
根本にある原因、つまり学習のつまずきや疲労に対処したうえで、充電場所や使用時間帯といったルールを本人と一緒に調整してみてください。
原因候補ごとに、親の最初の対応をまとめました。
| 原因候補 | 見られる状態 | 親の最初の対応 |
|---|---|---|
| 学習のつまずき | 教材を眺めているだけで進まない | 一緒に教材を広げ、分かる範囲を仕分ける |
| 疲労・睡眠不足 | 帰宅後すぐ寝る、休日に起きられない | 勉強より先に睡眠・食事のリズムを整える |
| 自信・目標の喪失 | 無気力、投げやりな態度 | 正論より先に今の状態を受け止める |
| スマホへの逃避 | スマホやゲームが手放せない | 没収ではなく、原因に触れたうえで使い方を話し合う |
原因が重なっている場合は、生活面から順に整えていくと進めやすくなります。
勉強しない高校生に親がやってはいけないこと

親の意図は同じでも、伝え方を変えるだけで不要な衝突を減らせます。
「勉強しなさい」「いつやるの?」と繰り返す
何度言っても勉強しないと、つい催促したくなります。
人は行動を強く指示されると、自由を守ろうとして反発することがあります。
これは「心理的リアクタンス」と呼ばれる心理です。
特に、次のような声かけを何度も繰り返すのは避けたいところです。
- 「勉強しなさい」
- 「いつやるの?」
- 「今日も勉強してないの?」
私の面談では、指示や催促を減らし、「今日は何をする予定?」など、本人に決定権を残す聞き方をすすめています。

兄弟や友人と比較する
「お兄ちゃんはもっとやっていた」「友達はもう受験勉強を始めている」など、周囲と比べる声かけも避けたいところです。
特に、次のような比較は本人の自信を失わせることがあります。
- 兄弟と成績や勉強時間を比べる
- 友達の受験勉強の進み具合と比べる
- 「みんなやっている」と焦らせる
他人との比較ではなく、「先週より勉強する日が増えたね」など、以前の本人と比べて変わった部分を伝えてみてください。

留年や大学受験を使って怖がらせる
「このままだと留年するよ」「大学に行けなくなるよ」。
不安をあおって動かそうとする気持ちも理解できますが、恐怖による説得は認知機能をかえって低下させ、無気力や現実逃避を強めることが分かっています。
私が保護者の方に助言しているのは、感情論ではなく、学校の規定や入試日程といった「事実と選択肢」を淡々と共有することです。
怖がらせるのではなく、必要な情報を渡す姿勢に切り替えてみてください。

毎日の勉強時間まで親が管理する
心配のあまり、毎日の勉強時間や宿題の進み具合まで細かく管理したくなる保護者の方は多いです。
ただ、日々の勉強や宿題は、本来は本人が引き受ける領域だと私は考えています。
過干渉が続くと、思春期に必要な自律性の発達が妨げられ、管理の目が離れた瞬間に学習が止まってしまうことも少なくありません。
私が現場で伝えているのは、日々の学習は本人に任せ、親は生活環境の整備とSOSへの対応に力を注いでほしいということです。
NG行動と、その代わりにできることを整理しました。
| 避けたい対応 | なぜ避けるか | 代わりにどうするか |
|---|---|---|
| 「勉強しなさい」「いつやるの?」と繰り返す | 自律性を守るためあえて拒む姿勢が固まる | 「今日終わらせたいことはある?」と決定権を本人に残す |
| 兄弟や友人と比較する | 上方比較で自己効力感が下がる | 過去の本人の状態とだけ比較し、小さな変化を認める |
| 留年や大学受験で怖がらせる | 恐怖で認知機能が低下し逃避行動が強まる | 学校規定や入試日程などの事実と選択肢を共有する |
| 毎日の勉強時間まで管理する | 自律性の発達が妨げられる | 日々の学習は本人に任せ、生活面のサポートに徹する |
どの行動も、親としての心配から出ていることばかりです。
だからこそ、方向を変えるだけで十分だと私は考えています。
勉強しない高校生はほっといていい?介入の境界線

本記事では「勉強しない状態」に限定して整理します。
保護者面談では、説得を増やすより、まず「本人の領域/親が担う領域」を分けるようお伝えしています。
日々の勉強は見守り、生活基盤の崩れ・制度的リスク・本人からのSOSがある場合は親が関わる、という区別です。
日々の勉強時間や宿題は本人に任せる
平日の学習時間が少ない、宿題を後回しにする、定期テスト前でも切迫感が見えない。
こうした状態は、非受験学年の生徒にはよく見られる一般的な発達過程です。
私はこの段階を、本人の自己管理領域として見守るようお伝えしています。
先回りして管理するのではなく、結果の責任を本人が引き受けるプロセスを、安心できる家庭の中で見守ってあげてください。

生活基盤が崩れているなら親が関わる
昼夜逆転が固定化している、朝起きられない、食事を取らない。
こうした状態は、自己管理の限界を超えていると私は判断します。
生体リズムの乱れは、本人の意志だけでは立て直しにくいことが多いためです。
このタイミングでは、勉強の話をいったん脇に置き、生活リズムの再構築に親が直接関わることをおすすめしています。

留年・出席不足のリスクがあれば介入する
全日制高校の進級・単位認定は、学校全体を休んだ日数だけでなく、科目ごとの授業を休んだコマ数(欠課時数)で判定されるのが一般的です。
そのため、全体の欠席日数が少なくても、特定の教科ばかり授業に出られない場合は、その科目が不認定となり、留年につながることがあります。
また、学校推薦型選抜や総合型選抜では、大学・学部によって評定や出欠状況などが確認される場合があります。
出願条件は大学ごとに異なるため、志望校の募集要項を確認することが必要です。
具体的な認定基準は学校ごとに異なるため、正確なラインは生徒手帳や担任の先生への確認が必要です。
制度的な期限が近づいている場合、私は感情論を排し、事実と選択肢を共有する介入が必要だとお伝えしています。

「助けてほしい」のサインがあれば支える
「何からやればいいか分からない」「プリントをなくした」。
こうした一見小さな弱音を、私は支援を求めるサインとして受け止めています。
思春期の子どもは、援助を求める言葉を素直に出せないことが多いため、こうした発言を見逃さないことが大切です。
勉強時間の少なさだけなら見守れます。次のうち一つでも当てはまる場合は、勉強以外の部分まで確認してください。
- 朝起きられず登校に支障がある
- 食事や生活リズムが大きく崩れている
- 欠席や欠課が増えている
- 本人が「分からない」「助けて」と口にした
見守ると放置は違います。
日々の勉強内容には口を出さなくても、生活や制度面の変化には、常に目を配っておいてください。
日々の学習は本人に任せつつ、どのような状況で大人が介入すべきかさらに体系的な判断軸を知りたい場合は、高校生の親ができることとして見守る・声をかけるを見極める4つの基準をあわせて確認しておくと迷いが減ります。
勉強しない高校生に何と声をかける?

私が保護者の方に実際にお伝えしている声かけの考え方を紹介します。
より詳しい言葉選びは、別記事でも扱っています。
指示ではなく質問に変える
「勉強しなさい」を、「今日中に終わらせたいことはある?」という問いに変えてみてください。
質問の形にすることで、決定権が本人に残ります。
自分で決めたという感覚が、行動につながりやすいと私は考えています。
すぐに答えが返ってこなくても、問いかけ自体に意味があります。

勉強より生活や体調に目を向ける
帰宅した瞬間に「勉強したの?」と聞くのではなく、「疲れてない?」「部活お疲れさま」と、勉強以外の言葉から会話を始めてみてください。
体調への関心を先に示すことで、対話の土台ができます。
私はこの順番を、保護者の方に繰り返しお伝えしています。

やる気が出ない気持ちを一度受け止める
「やる気が出ない」と本人が言ったとき、正論を返す前に、「そういうときもあるよね」と、まず気持ちを受け止めてみてください。
感情をそのまま受け止めることで、防衛的な反応が和らぐことが分かっています。
結果や評価より先に、今の状態を受け止める。この順番を大切にしてください。
プレッシャーを与えずに気持ちを前向きにする具体的なフレーズやNGワードを詳しく把握したいときは、受験生にかける言葉や親の声かけの選び方を参考に、普段のコミュニケーションを見直してみるのがおすすめです。
勉強しないままだとどうなる?

不安をあおるためではなく、事実として知っておいてほしいことをお伝えします。
授業についていけなくなる可能性がある
高校の学習内容は、単元ごとの積み上げ型です。
数学や英語のように系統性の強い科目では、一度理解が止まると、その先の内容も分かりにくくなっていきます。
放置期間が長引くほど、独力での立て直しが難しくなる傾向があります。
だからこそ、早い段階でつまずきの場所を確認することに意味があります。

進級や大学受験の選択肢に影響することがある
文部科学省の令和7年度入学者選抜実施状況では、私立大学入学者の22.8%が総合型選抜、38.8%が学校推薦型選抜で入学しています。
学校推薦型選抜や総合型選抜では、大学・学部によって調査書や評定、出欠状況などが選考材料になる場合があります。
成績不振や欠席の積み重ねが、進路の選択肢を狭めることは事実として知っておいてください。
だからこそ、放置ではなく、必要なタイミングでの介入が意味を持ちます。
家庭だけで改善しないときの次の行動

家庭内での言葉が届きにくいと感じたときの選択肢をお伝えします。
学校や塾など第三者に相談する
親子関係が膠着していると感じたら、感情的な対立のない第三者を間に挟むことも、一つの有効な手段です。
相談先ごとの向き不向きを整理しました。
| 相談先 | 向いている場面 |
|---|---|
| 個別指導塾 | どこから分からないか自分では整理できない場合 |
| オンライン個別指導 | 通塾の身体的負担を減らしたい場合 |
| 学校のスクールカウンセラー | 心理的な疲弊や家庭内葛藤が背景にある場合 |
費用はサービスや学年、回数によって変動するため、検討する際は各機関に直接確認してください。
本人が塾を拒否するなら無理に入れない
「塾に入れれば解決する」と考え、本人の意志を無視して通わせるのは、私はおすすめしていません。
強制的な通塾は、かえってモチベーションを下げ、反発や不登校傾向を強めることがあります。
拒否している理由が、極度の疲労なのか、集団への抵抗なのか、それとも現状への諦めなのか。
まずはその背景を、本人と一緒に確認してみてください。
【Q&A】勉強しない高校生に関するよくある質問

高校生の勉強や生活態度について、保護者の方から特に多く寄せられる疑問をまとめました。
受験の期限や体調面など、判断に迷いやすいポイントを整理しています。
Q.高3で勉強しない場合も見守っていいですか?
日々の勉強内容は、高3であっても基本的には本人の領域として見守ってかまいません。
ただし、大学入学共通テストの出願や、大学ごとの出願締切、受験料の払い込みなど、取り返しのつかない事務的な期限があります。
例えば、共通テストの出願期間は例年9月下旬から10月上旬頃に設定されており、高校3年生の初秋にはすでに手続きが始まります。
こうした制度的な期限については、親が確認を促し、選択肢を提示するサポートをしてあげてください。

Q.寝てばかりいる場合はどうすればいいですか?
部活動や通学で疲労が蓄積している場合、休日の過眠は生理的な疲労回復行動であることが多く、まずは休息を優先してください。
ただし、十分に休んでも朝起きられない、頭痛や強い倦怠感が続き、登校など日常生活に支障が出ている場合は話が別です。
勉強の問題だけと考えず、医療機関への相談も検討してみてください。

Q.進学校なのに勉強しないのは珍しいですか?
私の現場では、決して珍しいことではないと感じています。
高校受験という大きな目標を達成した反動で燃え尽きてしまうケースや、周囲の学力の高さに圧倒されて自信を失うケースは、進学校でもよく見られます。
怠けているのではなく、目標の立て直しと、学習のつまずきの解消が必要な状態だと私は捉えています。

Q.子どもが勉強しないのは親のせいですか?
親の関わり方だけが原因ではありません。
高校の学習難度、慢性的な疲労、思春期特有の心理、デジタル環境など、複数の要因が重なって起きていることがほとんどです。
自分を責める前に、学力・生活・心理・環境の4つの視点から、一つずつ状況を切り分けてみてください。
まとめ:勉強しない高校生の原因と対処法|親がまず確認したいポイント

記事の重要ポイント
勉強しない姿を「やる気がない」の一言で片づけず、学力・身体生活・心理・環境の4つの視点から原因を確認することが、対応を考える出発点になります。
原因が見えてくると、催促や比較、恐怖付けといった逆効果になりやすい対応から、指示より質問、結果の評価より受容という関わり方へと自然に切り替えられます。
迷ったときの判断基準と次の行動
日々の勉強や宿題は本人の領域として見守り、生活基盤の崩れ、留年や出席不足などの制度的リスク、本人からのSOSがあるときだけ、親として一歩踏み込む。
この境界線を、私は保護者の方にいつもお伝えしています。
今日からできる最初の一歩として、まずは4つの視点のどこに当てはまりそうか、一覧表を見ながら整理してみてください。
執筆者プロフィール

※この記事は、受験メンタルトレーナー資格を持つ篠原恵理が執筆しています。大手個別指導塾で3年間教室長を務め、生徒の学習や進路に関する相談・アドバイスに携わってきた経験をもとに、受験期のプレッシャーとの向き合い方を解説しています。
篠原恵理は、受験生が抱える不安や焦りを一括りにせず、気持ちの問題と具体的な学習上の課題を整理しながら、次に何をすればよいか考えられる情報を発信しています。
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