大学受験の併願戦略!合格率を高める私立・国立の併願パターンと注意点
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監修:進路アドバイザー資格保有者
本記事は、高校生の進路指導において豊富な経験と専門知識を有する、進路アドバイザー資格保有者の監修のもと作成されています。
皆さんが自信を持って納得のいく進路を見つけられるよう、具体的かつ分かりやすい情報をお届けします。
大学受験を控えた高校生やその保護者の皆さん、こんにちは!
25年以上学習塾で多くの受験生をサポートし、進路アドバイザーの資格を持つ筆者が、今回は「併願」についてお話しします。
併願は単に滑り止めのためだけではありません。合格のチャンスを広げ、精神的な安心感を得るための、とても大切な戦略です。
「併願ってそもそも何?」「何校くらい受ければいいの?」「費用はどれくらいかかるの?」といった疑問を抱えている方も多いでしょう。
この記事では、私の長年の経験に基づき、併願の基本的な考え方から、私立・国立大学の具体的な併願パターン、そして失敗しないための注意点まで、皆さんが安心して受験に臨めるよう詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、あなたにぴったりの併願戦略を見つけてください。
大学受験における併願の基本的な考え方と重要性
私立・国立大学の具体的な併願パターンと、その効果的な選び方
併願する際に知っておくべき注意点やリスク、その対策
あなたに合った最適な併願校の数を見つけるための判断基準
Contents
「大学受験の併願」とは?進路アドバイザーが基本を解説
大学受験における併願は、多くの受験生にとって、合格への道のりを確実にするための重要な選択です。
ここでは、併願の基本的な意味や、そこから生まれるメリット・デメリット、さらには「併願なし」という選択がもたらすリスクについて、進路アドバイザーとしての視点からお伝えします。
併願することのメリット・デメリット:実体験からの視点
「併願なし」は本当にあり?考えられるリスクとケース
併願の定義と、なぜ多くの受験生が選ぶのか
併願とは、第一志望の大学だけでなく、複数の大学や学部を同時に受験することを指します。
多くの受験生が併願を選ぶのは、第一志望校への合格が叶わなかった場合に、進学先を確保するためです。
たとえば、本命の大学に落ちてしまっても、併願校に合格していれば、浪人することなく大学に進学できます。
この安心感が、受験期の大きな心の支えとなるため、ほとんどの受験生が何らかの形で併願を検討します。
併願することのメリット・デメリット:実体験からの視点
併願は受験戦略としてとても有効ですが、良い点ばかりではありません。
メリットとデメリットを見比べながら、自分に合った受験計画を立てましょう。
◆ 併願のメリット・デメリット比較表【実体験からの視点】
観点 | メリット | デメリット |
---|---|---|
選択肢 | 合格のチャンスが広がり、安心感が得られる | 第一志望以外にも意識が向き、対策が分散しやすい |
精神面 | 併願校に先に合格することで自信がつき、本命にも落ち着いて臨める | 併願校に落ちると精神的ダメージが大きく、その後に響くことも |
試験経験 | 試験本番の流れや雰囲気に慣れる良い練習になる | 試験日が増えることで体力・集中力の消耗が激しくなる |
学習面 | 複数校の対策を通じて勉強の幅が広がる | 対策に時間・労力が分散し、第一志望の勉強が疎かになる可能性 |
費用面 | ―(特になし) | 受験料・交通費・宿泊費など、経済的負担が増える |
併願は「心の保険」にもなりますが、スケジュールや体力、費用面までしっかり考えることが大切です。
無理のない併願計画を立てることで、第一志望への合格にぐっと近づけます。
「併願なし」は本当にあり?考えられるリスクとケース
中には「第一志望一本」で、併願をしない(併願なし)という選択をする生徒もいます。
これは、「この大学以外は考えられない」という強い意志がある場合に限られるでしょう。
進路アドバイザーとしては、大きなリスクを伴う選択だとお伝えしています。
たとえ学力に自信があっても、大学受験は当日の体調や問題との相性など、不確実な要素が多いものです。
もし第一志望校に不合格だった場合、進学先が全くなくなってしまうという状況に直面する可能性があります。
そうなると、浪人するしか道がなくなり、精神的にも経済的にも大きな負担がかかります。
私が見てきた中でも、この「リスク」を軽く見ていたばかりに、後で「後悔」する生徒を何人も見てきました。
特別な事情がない限りは、併願なしの選択は慎重に検討することを強くおおすすめします。
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大学受験の合格率を最大化する!進路アドバイザーが教える併願パターンと具体例

併願は、闇雲に数を増やせば良いというものではありません。
志望校や学力、入試方式などを考慮し、戦略的にパターンを組み立てることが、合格率を高める鍵となります。
ここでは、進路アドバイザーとしての経験に基づいた具体的な併願パターンと、その賢い活用法を解説します。
国立大学と私立大学を組み合わせる併願戦略
併願可能な推薦入試の活用:見落としがちなチャンス
私立大学のおすすめ併願パターンと戦略
私立大学の併願は、多種多様な入試方式があるため、戦略次第で大きく合格率を変えられます。
同じ大学・学部内での複数併願:賢い出願のポイント
私立大学では、同じ大学内で複数の学部や学科を併願できるケースがよくあります。
たとえば、A大学の法学部と経済学部を両方受験したり、同じ法学部の一般方式と共通テスト利用方式の両方で出願したりするパターンです。
この方法の最大のメリットは、過去問対策や出題傾向の分析を効率的に行えることです。
同じ大学であれば、基本的な出題傾向が似ていることが多いため、一つの対策で複数の学部・学科の受験に臨めます。
ただし、人気学部や学科は競争率が高くなる傾向にあるため、自身の得意分野と合致するかをよく見極めることが重要です。
試験日程を考慮した併願の組み立て方:トラブル回避術
私立大学の一般入試は、2月に集中することが多く、試験日程の重複が起こりがちです。
効率的な併願のためには、試験日程を事前にしっかりと確認し、無理のないスケジュールを組むことが極めて大切です。
たとえば、第一志望の試験日の前後に、比較的余裕のある日程で併願校を設定するなど、体力的な負担を考慮した組み合わせを検討しましょう。
私の経験上、連日試験が続くと、集中力が切れたり体調を崩したりする生徒が少なくありません。
最低でも1日は試験のない日を入れるなど、ゆとりを持ったスケジュールを立てることで、受験本番でのトラブルを未然に防ぐことができます。
大学入学共通テスト利用入試を最大限活用する併願
大学入学共通テスト利用入試は、多くの私立大学で導入されており、併願戦略において非常に有効な手段です。
これは、大学独自の個別試験を受けずに、共通テストの成績のみで合否を判定する入試方式です。
◆ 共通テスト利用入試のメリット一覧
メリット項目 | 内容 |
---|---|
受験料が安い | 個別試験を伴わないため、費用を抑えられます。大学によっては数千円で出願できるケースもあります。 |
対策の集中が可能 | 共通テスト対策に専念でき、各大学の個別問題に対応する必要がありません。 |
複数校に出願可能 | 1回の共通テスト受験で多くの私立大学に出願できるため、時間・労力の節約に直結し、日程が被る心配も少ないです。 |
出願先の調整がしやすい | 自己採点結果を見てから出願できる大学もあり、「合格圏内」の大学に絞って効率的に出願できます。 |
【どんな人に向いている?】
大学入学共通テストは、国公立大学を第一志望とする受験生に特におすすめです。共通テストの対策だけで私立大学もカバーできるため、時間的にも精神的にも無理がありません。
【注意点もチェック!
ただし、以下の点には注意が必要です。
・募集人数が少ないことがある→ 枠が少ないため、競争率が高くなりやすいです。
・高得点が求められる傾向→ 合格最低点がかなり高く設定されている大学もあります。
・大学ごとに条件が異なる→ 出願条件・判定方法は大学により異なるため、募集要項を必ず確認しましょう。
共通テスト利用入試は、コスパの良さと時間効率の面で非常に魅力的な制度です。
ただし、得点力と出願戦略が問われるため、しっかりとした計画と情報収集がカギになります。
文系・理系別:効果的な併願パターンと先輩たちの実例
文系と理系では、併願の考え方や有効なパターンが異なります。
【文系の場合】
得意科目を活かせる入試方式を選びやすいのが特徴です。たとえば、英語、国語、社会の3科目を課す大学が多いため、同じ科目で受験できる大学を複数組み合わせるのが一般的です。「同じ学部系統で偏差値の異なる大学を複数受験する」のが効果的です。
【理系の場合】
数学、理科(物理・化学・生物)、英語といった科目を課す大学が多いです。特定の理科科目(たとえば物理だけ)で受験できる大学を探したり、数学の配点が高い大学を狙ったりするなど、自分の得意な科目や分野に特化した併願を検討できます。
【先輩たちの実例】
文系Aさん(早慶志望): 第一志望の早慶以外に、GMARCHの中から試験日程が重ならない大学を3校、共通テスト利用でさらに2校出願。合計で6校の併願で、複数校から合格を勝ち取りました。
理系Bくん(国立大学志望): 第一志望の国立大学の共通テスト対策をしながら、私立は共通テスト利用方式で数校、さらに得意な数学と物理で受験できる私立大学を個別試験で1校併願。国立大学の前に私立の合格を確保し、安心して国立の二次試験に臨みました。
国立大学と私立大学を組み合わせる併願戦略
国公立大学と私立大学では、入試日程や方式が大きく異なるため、併願には独特の戦略が必要です。
国立大学第一志望の場合:現実的な併願プラン例
国立大学を第一志望とする場合、共通テストの成績が非常に重要になります。
国立大学の二次試験は前期日程、中期日程(公立大学のみ)、後期日程と分かれていますが、前期日程で合格して入学手続きをすると、中期・後期日程の合格資格は失われます。
そのため、多くの国立大学志望者は、私立大学を併願校として利用するのが一般的です。
たとえば、
・共通テスト利用入試で私立大学を複数出願する
・国立大学の前期日程前に、滑り止めとなる私立大学の一般選抜を受験する
このようなプランを立てることで、国立大学の結果が出る前に私立大学の合格を確保し、精神的な安定を得られます。
私の指導経験でも、国立第一志望の生徒は、ほぼ全員が私立大学を併願していました。
特に、共通テスト利用は国立対策と並行しやすいのでおすすめです。
私立大学第一志望の場合:国立大の活用法
私立大学を第一志望とする場合でも、国立大学を併願先に含めることは可能です。
特に、「共通テストの成績だけで受験できる国立大学」や、「個別試験の科目が少ない国立大学」を選ぶと、対策の負担を抑えつつ受験の選択肢を広げられます。
たとえば、私立大学の一般選抜対策を進めつつ、共通テストの結果次第で国立大学の出願を検討するのも一つの方法です。
国公立大学の学費は私立大学に比べて安価なため、経済的な側面を重視する家庭にとっては魅力的な選択肢となります。
国立大学は私立大学に比べて募集人数が少ないことや、共通テストの科目数が多い傾向があるため、自身の学力と照らし合わせて現実的な選択をしましょう。
併願可能な推薦入試の活用:見落としがちなチャンス
大学入試には、一般選抜以外に、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)といった推薦入試があります。
これらの入試は基本的に「専願」、つまり合格したら必ず入学することが条件となる場合が多いです。
しかし、中には「併願可能」な推薦入試を設けている大学もあります。
・大学内の他学部・他学科であれば併願可能
・特定の条件を満たせば他大学との併願も可能
たとえば、公募推薦で出願した学部とは別の学部を、一般選抜で受験できるといったケースです。
募集要項を注意深く確認することで、一般選抜に加えて、早期に合格を確保できる「見落としがちなチャンス」を見つけられるかもしれません。
推薦入試で合格して入学手続きを済ませた場合、その後に他の大学に合格しても、既に支払った入学金などは返還されないことがほとんどなので、この点は大きな注意点となります。
失敗しない併願校の決め方:進路アドバイザーの選定ポイント
併願校を選ぶ際は、闇雲に決めるのではなく、いくつかの重要なポイントを押さえることが肝心です。
私の長年の経験から、多くの受験生が陥りがちな落とし穴を避け、最適な併願校を見つけるためのアドバイスをお伝えします。
偏差値だけで決めない!入試科目・出題傾向のプロの見極め方
「本当に学びたいこと」を軸にした学部・学科選びの重要性
大学の立地・就職実績・学費:現実的な視点からのアドバイス
併願校のオープンキャンパスはなぜ重要か?
模試の合格判定を最大限生かす併願校の選び方
模試の合格判定は、受験生の「今の立ち位置」を客観的に知る手段です。
判定結果をもとに併願校をどう選ぶかが、合格戦略のカギを握ります。
◆ 模試の判定別・併願校の選び方【早見表】
判定ランク | 合格可能性 | 位置づけ | 活用法 | 注意点 |
---|---|---|---|---|
A判定 | 80%以上 | 安全校 | 確実に合格を取るための併願校として検討 | 油断せず対策を続けることが重要 |
C判定 | 40〜60% | 実力相応校 | 複数受験して合格可能性を広げる | 得点アップの余地があるため、対策の重点校に |
D判定以下 | ~40% | チャレンジ校 | 第一志望を含め、1~2校に絞って集中的に対策 | 判定に惑わされず、粘り強く努力する姿勢が大切 |
私の指導経験上、模試の判定を過信しすぎるのも危険ですが、全く参考にしないのも良くありません。
たとえば、「A判定だから絶対に大丈夫」と対策を怠ると、思わぬ結果になることもあります。
「D判定だから諦める」のではなく、しっかりと対策をすれば合格できる可能性も十分にあります。
模試の判定はあくまで現状の学力と合格可能性を示す指標として捉え、それに合わせた対策と併願校選びを進めることが大切です。
偏差値だけで決めない!入試科目・出題傾向のプロの見極め方
併願校を選ぶ際、多くの人がまず偏差値を重視しますが、それだけでは不十分です。
入試科目や出題傾向との相性こそが、合格の鍵を握ります。
たとえば、第一志望校が英語と国語、社会(日本史)の3科目で受験できるのに、併願校では数学が必須だったり、社会で世界史しか選べなかったりすると、対策の負担が大きく増えてしまいます。
同じ科目でも、大学によって出題傾向は大きく異なります。
難易度が高い問題集への対応力が問われる大学もあれば、基礎知識を幅広く問う大学もあります。
・第一志望校と入試科目が共通しているか
・得意科目を活かせる配点になっているか
・出題傾向が、自分の学習スタイルや得意な分野に合っているか
これらを確認するためには、志望校や併願校の過去問を早めにチェックすることが不可欠です。
私の経験上、過去問をしっかり分析し、自分の得意な出題形式の大学を併願校に選んだ生徒は、合格率が高まる傾向にありました。
「本当に学びたいこと」を軸にした学部・学科選びの重要性
併願校を選ぶ際、「とりあえず名前の知っている大学にしよう」「受かりやすそうな学部を選ぼう」と考えてしまう人がいますが、これは大きな間違いです。
たとえ併願校であっても、入学する可能性がゼロではないことを忘れてはいけません。
進路アドバイザーとして最も伝えたいのは、「本当に何を学びたいのか」を軸に選ぶことの重要性です。
たとえば、第一志望の学部とは異なる分野でも、自分の興味や将来の目標に繋がる学びがある学部を選ぶべきです。
興味のない学部に入学してしまえば、大学での勉強のモチベーションが維持できず、後悔することにもなりかねません。
大学の立地・就職実績・学費:現実的な視点からのアドバイス
「大学名」ではなく、「自分が何を学べるか・どんな環境で学ぶか」を軸に併願校を選ぶことで、たとえ併願校に進学した場合でも納得のいく大学生活が送れます。
以下に、併願校選びでチェックすべきポイントを表でまとめました。
◆ 併願校選びの現実的チェックポイント
項目 | チェックポイント | 解説・アドバイス |
---|---|---|
学びの内容 | 学部・学科で学べる内容、自分の興味との一致度 | 大学名ではなく「何を学べるか」が最重要。将来に直結するかを確認 |
立地・通学環境 | 自宅から通えるか/一人暮らしの可能性と生活費 | 通学時間が長すぎると大学生活に支障。一人暮らしの場合は家賃や生活費を試算 |
就職実績 | 行きたい業界・職種への就職率、支援体制の充実度 | 学部名が同じでも大学によって実績が違う。キャリア支援も重要な判断材料 |
学費 | 授業料・施設費・入学金・受験料の合計額 | 無理のない支払いができるか、奨学金制度の有無も確認しておくと安心 |
これらの現実的な要素を考慮することで、「入学してから後悔する」という事態を避けることができます。
併願校のオープンキャンパスはなぜ重要か?
「第一志望のオープンキャンパスには行ったけど、併願校はいいかな…」と考える人もいるかもしれません。
しかし、これは非常にもったいない考え方です。
たとえ併願校であっても、入学する可能性は十分にあります。
オープンキャンパスに参加することで、ウェブサイトやパンフレットだけでは分からない大学の雰囲気、学生の様子、教員の熱意などを肌で感じることができます。
たとえば、「なんとなく良さそう」と思っていた大学が、実際に訪れてみると「自分の求めている学びとは違うかもしれない」と感じることもあれば、逆に「意外と魅力的な大学だ」と新たな発見があることも少なくありません。
実際に私が指導した生徒の中にも、併願校のオープンキャンパスに参加したことで、その大学の魅力を再認識し、学習意欲が向上したケースや、逆に「ここではない」と明確に判断し、他の併願校を探し直したケースもありました。
入学後のミスマッチを防ぎ、納得のいく進路を選ぶためにも、可能な限り併願校のオープンキャンパスにも足を運ぶことを強くおすすめします。
大学受験の併願は何校が理想?プロが示す最適な数の見つけ方
併願校の数について、多くの受験生や保護者の方が「何校くらいがベストなのだろう?」と悩まれます。
多すぎても負担が大きいし、少なすぎても不安が残ります。
ここでは、長年の経験を持つ進路アドバイザーとして、最適な併願校数の見つけ方と、その判断基準を解説します。
併願数を決める際の経済的側面:受験料と入学金のリアルな負担
受験対策と試験スケジュールから考える無理のない併願校数
現役受験生の併願数の平均と、あなたに合った目安
私がこれまでの指導で見てきた中で、一般的に多くの受験生が併願する私立大学の数は、3~6校程度が平均的です。
これには、第一志望校の他に「実力相応校」や「滑り止め校」が含まれます。
しかし、この平均はあくまで目安です。
あなたにとっての最適な併願数は、個々の状況によって大きく異なります。
・学力レベル: 安定して高得点が取れる生徒は少なめでも良いかもしれません。
・志望校の難易度: 非常に難易度の高い大学を狙う場合は、チャレンジ校と安全校のバランスを考慮し、数を増やすこともあります。
・経済的な余裕: 受験料や入学金、交通費などの負担を考慮する必要があります。
・対策時間: 多くの大学を併願すれば、それだけ対策時間が分散します。
・体力・精神力: 試験が続くことによる疲労度も考慮に入れる必要があります。
最も大切なのは、あなた自身の状況を客観的に見つめ、無理なく 「対策ができる」「受験できる」 範囲で決めることです。
私がアドバイスする際には、まず「絶対にここだけは行きたい」という大学を洗い出し、それから「もしもの時のためにここがあれば安心」という大学を数校検討するように伝えています。
併願数を決める際の経済的側面:受験料と入学金のリアルな負担
併願数を決める上で、経済的な側面は避けて通れない重要な問題です。
受験料だけでなく、合格した場合の入学金も大きな負担となります。
◆ 大学別|受験料の目安(1校あたり)
項目 | 費用の目安 | 補足 |
---|---|---|
私立大学(一般入試) | 約30,000円~35,000円 | 学部によってはさらに高額なケースもあり |
国公立大学(二次試験) | 約17,000円 | 共通テスト受験が前提 |
大学入学共通テスト | 約18,000円(3教科以上) | 科目数によって若干変動あり |
◆ 要注意:「二重払い」のリスクとは?
多くの私立大学では、合格発表から入学手続き締切までの期間が短く、国公立の合格発表前に「仮押さえ」として入学金を支払わなければならないことがあります。
この場合、第一志望(国公立)に合格しても、既に支払った私立の入学金は返ってこないため、「二重払い」となってしまうリスクがあります。
◆ 後悔しないために今すぐやるべきこと
アクション | 内容 |
---|---|
家族で経済的な上限額を話し合う | 「どこまで負担できるか」を明確に |
併願校の入学手続き日程をチェック | 国公立の発表より前に支払いが必要かを確認 |
奨学金制度や延納制度も調べておく | 家計に優しい制度があるかを事前確認 |
併願数が多いほど安心感は得られますが、その分費用も確実に増加します。
入学金の「仮押さえ」や「二重払い」のリスクを見越して、戦略的かつ現実的な併願プランを立てることが、経済的にも精神的にも安定した受験生活につながります。
受験対策と試験スケジュールから考える無理のない併願校数
併願校の数を決める際、「本当にすべての対策ができるのか」という視点を持つことが非常に重要です。
いくら多くの大学を併願しても、それぞれの対策が中途半端になってしまっては、合格の可能性は高まりません。
たとえば、志望校と併願校の入試科目が大きく異なる場合、それだけ多くの科目を勉強しなければならず、時間的な負担は計り知れません。
試験日程が過密すぎると、体力的・精神的な疲労が蓄積し、本来の力を発揮できない可能性があります。
・第一志望校の対策に集中できるか
・併願校それぞれの過去問対策を十分に行えるか
・試験が連日にならないか、移動時間は確保できるか
これらの点を考慮し、「自分が現実的に対応できる範囲」で併願校数を決めることが、合格への近道となります。
私の指導では、「これ以上増やしたら、一つ一つの対策が薄くなるよ」というラインを一緒に考え、無理のない範囲で最大限の効果を狙う併願を提案しています。
進路アドバイザーが警告!併願で注意すべきことと対策【大学受験】志望大学の決め方!知らないと損?
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併願戦略は、合格の可能性を高める一方で、いくつかの注意すべき落とし穴もあります。
長年、多くの受験生と向き合ってきた進路アドバイザーの私が、特に注意してほしい点と、その具体的な対策について解説します。
出願書類や調査書でよくあるミスと注意点
試験スケジュールの具体的な組み方と、受験期の体調・メンタル管理
入学金に関する手続と、知っておくべき制度(延納・二重払いなど)
併願において、最も「注意すべき金銭的な問題」の一つが、入学金に関する手続きです。
特に、第一志望校の合否発表前に、併願校の入学手続き締切日が来てしまうケースが多く、この場合、入学金を支払わなければ合格の権利を失ってしまいます。
・入学金: 私立大学の場合、一般的に20万円〜30万円程度が必要です。
・二重払いの可能性: 併願校に入学金を支払った後、第一志望校に合格した場合、支払った入学金は基本的に返還されません。
・入学金延納制度: 一部の大学では、入学手続き締切日を延長できる「入学金延納制度」を設けている場合があります。ただし、延納できる期間は限られているため、必ず各大学の募集要項で確認しましょう。
たとえば、国立大学が第一志望で、私立大学を併願する場合、国立の合格発表は私立より遅いことがほとんどです。
そのため、私立に合格した場合、国立の結果を待つために、先に私立の入学金を支払うという選択を迫られることがあります。
この「二重払い」のリスクを理解し、事前に家庭で話し合い、どこまで費用を負担できるのかを明確にしておくことが非常に重要です。
参考記事:【大学の志望校の決め方】偏差値・将来性・やりたいこと・後悔しない選び方
出願書類や調査書でよくあるミスと注意点
出願期間が迫ってくると、「書類不備」によるトラブルが少なくありません。
特に複数の大学を併願する場合、大学ごとに提出書類や提出方法、締切日が異なるため、細心の注意が必要です。
◆ 出願書類のよくあるミスと注意点【チェックリスト表】
書類・項目 | よくあるミス | 注意点・対策 |
---|---|---|
願書 | 記入漏れ、記入ミス | 出願前に全項目を見直し、誤字脱字や未記入欄がないか確認する |
顔写真 | サイズ・背景色・服装の不備 | 大学ごとの規定に沿った写真を用意。サイズや服装指定がある場合は特に注意 |
調査書 | 発行が間に合わない | 高校の先生への依頼が必要。余裕を持って申請し、複数校分を一度に頼むのがおすすめ |
志望理由書 | 提出漏れ・未記入 | 必須かどうかを大学ごとに確認し、内容は十分に練ってから提出する |
出願締切 | 締切日を間違える、ギリギリで出して間に合わない | 郵送なら「消印有効」か「必着」かを確認。インターネット出願でも入力ミスに注意し、早めに完了させる |
インターネット出願 | 印刷・提出書類の出し忘れ | 出願後に必要な書類(印刷して郵送など)を確認し、漏れがないようにチェックリストで管理する |
◆ よくあるトラブル事例
・インターネット出願後、「印刷して提出が必要な書類」を出し忘れてしまった
・願書に記入漏れがあり、書類が受理されなかった
・顔写真のサイズや背景色が大学の指定と異なり、再提出になった
・調査書の依頼が遅れ、出願締切に間に合わなかった
私の経験上、最も多いミスは「締切日を間違えること」と「書類の不備」です。
たとえば、インターネット出願で印刷が必要な書類を忘れていたり、願書に記入漏れがあったりといったケースです。
これらのミスは、せっかくの努力を無駄にしてしまうことにつながります。
出願前に、提出書類のチェックリストを作成し、一つずつ丁寧に確認することを強くおすすめします。
参考記事:文系高2、受験勉強「何から?」合格への年間計画と先輩の実践ロードマップ
試験スケジュールの具体的な組み方と、受験期の体調・メンタル管理
併願校が増えると、試験日程が過密になり、体力的・精神的な負担が大きくなります。
受験期を乗り切るためには、計画的なスケジュール管理と、体調・メンタルケアが不可欠です。
◆ 試験スケジュールの立て方と受験期の体調・メンタル管理ポイント
カテゴリ | 内容 | 解説・アドバイス |
---|---|---|
スケジュール組み方 | 「菱形」バランス | ・安全校:受験慣れ目的で序盤に配置・相応校:合格を狙って中盤に集中・チャレンジ校:第一志望に影響しないタイミングに配置 |
連続受験の上限 | 最大3日まで(理想は2日) | 4日以上の連続受験は体力的に厳しい。1~2日おきに休息日を入れると◎ |
移動・宿泊の配慮 | 遠方受験では前日入りを検討 | ・試験当日に長時間移動するとパフォーマンス低下の恐れ・宿泊先は静かな環境を優先 |
体調管理 | 睡眠・食事・休養の徹底 | ・睡眠不足と食生活の乱れは大敵・試験日の前日・当日は特に安定した生活を意識 |
風邪・感染症対策 | 予防を徹底 | ・マスク・手洗い・うがい・人混み回避などでリスク軽減 |
ストレスケア | 気持ちの切り替え練習 | ・不合格通知があっても引きずらず、「次に集中」できるよう日頃からメンタルトレーニングを意識 |
たとえば、2月に私立大学の試験が集中する時期は、毎週のように試験が続くこともあります。
この時期に体調を崩すと、これまでの努力が水の泡になってしまいます。
日頃から体調管理に気を配り、試験日だけでなく、その前後の休息も計画に組み込むことが、受験本番で最大限の力を発揮するための重要なポイントです。
進路アドバイザーが答える!大学受験の併願に関するよくある質問
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大学受験の併願に関して、生徒さんや保護者の方からよく聞かれる質問があります。
ここでは、学習塾経験に基づいて、それらの疑問に一つひとつお答えしていきます。
専願で2校受けられますか?併願校はいつまでに決めるのがベスト?
受験する大学の順番は合否に影響する?
不合格が続いた時、どう気持ちを切り替えるべきか?
保護者からよく聞かれる併願の疑問点とその回答
専願と併願どちらが受かりやすいですか?
一般的に、専願の方が合格しやすい傾向があります。
専願入試は「この大学に入学することを前提に受験する」制度であり、大学側もその熱意を評価しやすく、合格率がやや高くなるケースが多いです。
併願は複数の大学に出願できる自由さがありますが、専願に比べて倍率や競争が激しくなりがちです。
専願であっても基準に達していなければ合格は難しいため、自分に合った出願戦略を立てることが大切です。
専願で2校受けられますか?
基本的に専願は「その大学に合格したら必ず入学する」ことが条件となっているため、2校以上の専願出願はできません。
万が一、2つの専願校に合格してしまうと、どちらかの入学を辞退することになり、専願のルール違反になる恐れがあります。
そのため、専願で出願する場合は、他の大学は原則として受けられません。
専願にする場合は「本当にその大学に行きたいか」をよく考えて決めましょう。
不安がある場合は併願型入試を選ぶのが安全です。
併願校はいつまでに決めるのがベスト?
併願校を決める時期は、一般的には高校3年生の夏休みから秋にかけて、遅くとも年内にはおおまかに決めておくことをおすすめします。
◆ 併願校を決めるおすすめスケジュールとやるべきこと
時期 | やるべきこと | ポイント・アドバイス |
---|---|---|
高校3年 夏休み | オープンキャンパスに参加、大学情報を集める | ・「興味のある大学」の幅を広げる・実際に大学の雰囲気を知ることが大切 |
秋〜冬(9月〜12月) | 模試の結果をもとに併願候補を絞る入試情報・日程を確認 | ・自分の学力に合った大学を見極める・募集要項で入試科目・配点・方式をチェック |
年明け〜出願直前 | 最終的な併願校を決定出願書類の準備開始 | ・出願方法(インターネット or 郵送)や提出書類を確認・調査書や写真の準備も早めに進める |
私の経験上、直前になって併願校を決めるのは避けるべきです。
情報収集が不十分になったり、対策が間に合わなかったりする可能性があります。
早めに候補をいくつか決めておき、じっくりと検討する時間を持つことが、後悔のない併願戦略には不可欠です。
受験する大学の順番は合否に影響する?
受験する大学の順番が、直接的に合否に影響することはありません。
しかし、精神面や体調面には大きな影響を与える可能性があります。
たとえば、自信のある安全校を先に受験し、合格を勝ち取っておくことは、その後の第一志望校の試験に臨む際の精神的な安定につながります。
私も多くの生徒に、第一志望の前に「合格の可能性が高い大学」を一つ受験することを勧めてきました。
逆に、チャレンジ校ばかりを先に受験して不合格が続くと、精神的なダメージを受け、その後の試験にも悪影響が出てしまうことがあります。
試験が連日続くような過密スケジュールも、体力的な負担が大きく、集中力を維持するのが難しくなります。
そのため、合否に直接影響はしなくても、「心理的な影響」や「体調面の影響」を考慮して、無理のないスケジュールを組むことが非常に大切です。
不合格が続いた時、どう気持ちを切り替えるべきか?
併願校の試験で不合格通知が届くと、誰でも落ち込んでしまうものです。
特に、合格を期待していた大学からの不合格は、大きな精神的なダメージとなるでしょう。
ここで「落ち込みすぎないこと」、そして「早めに気持ちを切り替えること」が、次の試験に臨む上で非常に重要です。
・一時的に落ち込むのは当然: まずは、落ち込んでいる自分を認め、少しだけ時間を置いて気分転換をしましょう。無理に明るく振る舞う必要はありません。
・結果を受け止める: 不合格になった事実を受け止め、なぜそうなったのかを軽く分析することは大切ですが、深く原因を追究しすぎないようにしましょう。
・「結果は最後まで分からない」と心に留める: たとえ併願校が全滅でも、第一志望校に合格する可能性はゼロではありません。過去には、併願校が全滅したにも関わらず、最後まで諦めずに努力した結果、第一志望に合格した生徒もいます。
・次の試験に集中: 気持ちを切り替えたら、すぐに次の試験の対策に集中しましょう。不合格の悔しさをバネに、残りの試験に全力を尽くすことが大切です。
保護者の方には、この時期の生徒さんの精神的なサポートを特に手厚くお願いしています。
「頑張ったね」「次があるよ」といった温かい声かけが、生徒さんの大きな力になります。
保護者からよく聞かれる併願の疑問点とその回答
保護者の皆さんから、併願に関してよく聞かれる疑問とその回答をまとめました。
Q. 併願校の受験料や入学金が高額で心配です。どうすればいいですか?
A. 事前に、受験料や入学金、交通費、宿泊費など、併願にかかる費用の総額を計算し、家庭内でどこまで負担できるかを話し合うことが最も重要です。入学金延納制度の有無も確認し、必要であれば活用を検討しましょう。場合によっては、受験数を絞ることも視野に入れる必要があります。
Q. 子どもが併願校選びで悩んでいます。どのようにアドバイスすれば良いでしょうか?
A. まずは、お子さんの「本当に学びたいこと」や「将来の目標」を尊重し、それを軸に併願校を一緒に検討しましょう。模試の判定や大学の立地、就職実績など、現実的な情報も提示しつつ、お子さんの意見を第一に聞く姿勢が大切です。無理に親の希望を押し付けると、かえってモチベーションを下げてしまうこともあります。
Q. 併願校のオープンキャンパスに行った方がいいですか?
A. はい、強くおすすめします。ウェブサイトやパンフレットだけでは分からない大学の雰囲気や学びの内容を肌で感じることができ、入学後のミスマッチを防ぐ上で非常に有効です。「もしここに通うことになったら」という視点で参加してみましょう。
これらの疑問は、多くの保護者が抱えるものです。
お子さんとのコミュニケーションを密にし、一緒に併願戦略を立てていくことが、成功への鍵となります。
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まとめ:大学受験の併願戦略!合格率を高める私立・国立の併願パターンと注意点
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
今回の記事、「大学受験の併願戦略!合格率を高める私立・国立の併願パターンと注意点」は参考になりましたでしょうか?
まとめ:学習塾経験から導く、納得のいく大学受験を成功させる併願戦略
今回の記事では、大学受験の併願について、私の長年の進路アドバイザーとしての経験と知識を基に、多角的に解説してきました。
併願は単なる「滑り止め」ではなく、合格の可能性を広げ、精神的な安心感を得るための、戦略的な選択です。
最も大切なのは、あなた自身の状況を客観的に見つめ、無理のない範囲で、かつ「本当に学びたいこと」を軸に併願校を選ぶことです。
偏差値だけでなく、入試科目や出題傾向、大学の雰囲気、経済的な側面など、様々な要素を総合的に考慮して、最適な併願戦略を立てましょう。
そして、併願戦略を立てる上で、不安や疑問を感じたら、一人で抱え込まずに、学校の先生や予備校の講師、そして私たち進路アドバイザーのような専門家を積極的に頼ってください。
この記事が、皆さんの大学受験成功の一助となれば幸いです。
納得のいく併願戦略で、最高の未来を掴み取りましょう!